産業保健コラム

三岡 千賀子


所属:三岡千賀子社会保険労務士事務所

専門分野:特定社会保険労務士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

湯船につかってリラックス♪ 良い睡眠を

2021年11月1日

 今年は、甲府地方気象台の富士山初冠雪(1日の平均気温が最高となって以降、初めての冠雪を観測した日)が9/7から9/26に見直されるなど残暑が厳しく、京都市でも10月に最高気温が30度を超える真夏日が続きました。

 コロナ禍のマスク着用、こまめな換気の環境はいっそう暑く感じられ、毎日の入浴をシャワーですませたい誘惑に駆られました。

 

 入浴は、身体の清潔を保つことのほか、身体を温め血行を促進し、疲労を取り除き心身をリラックスさせる効果があります。

  • ◎睡眠の質を高めるなら就寝前に入浴

 睡眠と体温の変化は密接に関係しています。体の中心部の体温が下がる
 と眠くなるため、入浴で上がった体温が下がるタイミングで就寝すると
 入眠が促進され、深睡眠が増加するなどの効果があります。良い睡眠の
 ためには入浴の90分後を目安に就寝を。

  • ◎お湯の温度は40度程度、湯船につかる時間は10~15分が目安

 40度程度のお湯につかると、リラックス効果が高まります。副交感神経
 が優位になり心身がリラックスしますが、42度以上のお湯は、交感神経
 が刺激され入眠が妨げられます。長くお湯につかりすぎると熱中症や
 脱水症になる可能性もあります。10~15分程度が目安です。

  • ◎リラックス効果を高めるには

 好きな香りのアロマオイルを数滴たらしたり、香りや効能にこだわった
 入浴剤を使うことも効果大。香りや色からリラックス効果を高めること
 ができます。入浴剤で温泉めぐりを楽しむのもいいかもしれません。

  • ◎朝の目覚めは42度程度の熱めのシャワー

 朝は血圧が上がりやすいため、入浴は脳卒中や心筋梗塞の発症リスクが
 高まります。朝はシャワーがおすすめ。朝に熱めのシャワーを浴びると
 交感神経が優位になり、頭も目覚めて活動モードになります。

 

 一日の疲れはぬるめのお風呂にゆったりとつかって、ぐっすり眠って解消しましょう。

 

【参考】「健康づくりのための睡眠指針2014」厚生労働省 ほか

三岡 千賀子