産業保健コラム

金丸 京子


所属:金丸社会保険労務士・行政書士事務所

専門分野:特定社会保険労務士・産業カウンセラー・2級キャリアコンサルティング技能士

睡眠の大切さ

2024年1月4日

 私は、中学生の時、とにかく毎日ひたすら眠りたいと思っていました。バス通学の中で、運転手さんから「終点ですよ。」と起こされたことが何度もありました。中学2年生の夏の白馬岳登山から帰ってきた時は、14時間連続で眠り、両親、とりわけ母を心配させました。いつも十分眠ったという充足感が得られず、睡眠不足の日々でした。
 ところが還暦を過ぎた今、連続で7時間や8時間眠るのは体力が必要なのだと痛感しています。あんなに眠りたかったのに、連続で5時間も眠れれば良い方になってしまいました。
 ところで、厚生労働省は、令和5年10月2日「健康づくりのための睡眠指針の改訂について(案)」を公表しました。「第2回 健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会の議事録」等とともに、合計6ページのスライド「資料1」においては、「睡眠指針2023(仮称)」として「改訂案」が示されています。
 それによりますと、既存の研究結果等を踏まえ、年代別(①成人、②こども、③高齢者の区分)で睡眠に係る推奨事項を設定。ライフステージ別の睡眠に係る推奨値についての情報を整理し、エビデンスレベルに基づいた構成に改訂とのことです。
 例えば「成人版」では毎日の睡眠時間を6時間以上確保することを推奨。「睡眠休養感」確保のため適正な生活習慣や睡眠環境を整備すること等を推奨。等の記載があります。
 「睡眠休養感」とは、朝目が覚めたときに睡眠によって十分に休息が取れたという感覚を指す言葉だそうです。今の私に一番必要かつ欲している内容だと思いました。同時に、体調維持においても毎日が充実したと感じるためにも、睡眠を適切に取る重要性に、このたびの改訂案を通していろいろ気づかされました。
 いずれ睡眠指針2023(仮称)の(仮称)が取れ、睡眠指針2023となって正式な指針になった時には、メンタルヘルス促進員としての事業活動の一つである、管理監督者及び若年労働者向けメンタルヘルス教育等でもお伝えしていけたらと思っています。

金丸 京子