産業保健コラム

小澤 裕美子


所属:オザワ社労士事務所

専門分野:特定社会保険労務士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

日常と非日常

2022年6月1日

 厚生労働省の「こころの耳」というポータルサイトを時々見ています。「こころの耳」とは、働く方やそのご家族、職場のメンタルヘルス対策に取り組む事業者の方などに向けて、メンタルヘルスケアに関するさまざまな情報や相談窓口を提供している、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトのことです。コロナ禍になり、「こころの耳」に「新型コロナウイルス感染症対策(こころのケア)」という特集ページができました。

 その特集ページの中に、「新型コロナウイルスに負けないために セルフケア編」というページがあり、目に留まりました。コロナ禍におけるセルフケアについてわかりやすい言葉やかわいいイラストで書かれています。「非日常の連続で・・・」という小見出しに続いて、セルフケアのポイント等が書かれていました。セルフケアのポイントは①自分の気持ちに気づいてその気持ちを表現する、②自分に合ったストレス対処法を見つける、③できる範囲で他の人とのつながりを維持する、の3つです。

 非日常といえば、約2年前、たとえばそれまでは豊富にあったマスクが急に品薄、手に入らなくなり、ドラッグストア等お店を探し回る日々がありました。自分にとっては、風邪を引いた時など限られた期間だけマスクをしていた「日常」から、仕事や生活の場面で毎日マスクをすることが「日常」となりました。そして今後の感染状況にもよりますが、マスクを外す「非日常」(いずれ「日常」)が近づいてくるのだと思います。

 日常と非日常は、振り返って考えると、あっさり変わっていくものだと改めて感じています。非日常は遠い所にあると勝手に思い込んでいましたが、日常と非日常は表裏一体なのかもしれません。

 前述のセルフケアのポイントを読んで、変わっていく中で感じる戸惑いや不安、その他今は表現できないかもしれない○○な気持ち・・・を無視せずに自分の気持ちとして受け止めようと思っています。

 

※厚生労働省「こころの耳 新型コロナウイルス感染症対策(こころのケア)」
 → https://kokoro.mhlw.go.jp/etc/coronavirus_info/

小澤 裕美子