産業保健コラム

市 綾美


所属:オフィス リアン

専門分野:産業カウンセラー・2級キャリアコンサルティング技能士・社会福祉士

身体のサイン

2023年5月1日

久しぶりにひどい風邪をひいてしまいました。コロナ禍以降ひいていなかったので、3年ぶり、いえそれ以上でしょうか。久々の風邪は「こんなにしんどかったっけ?」と思うほどで、熱こそないものの、喉の痛みや鼻水、特に咳に苦しめられました。新年度早々、つらい思いをしました。

 

実を言うと、その少し前から体調を崩していました。私は腸が弱く、ストレスでお腹がゆるくなりやすいのですが、その状態が2週間以上続いていました。しかし様々な予定が立て込んでいた時期だったので、市販の薬で症状を抑え込み、なんとかやり過ごそうとしました。そして、過信もありました。「季節の変わり目でちょっと体調を崩しているだけ。マスク、手洗い、うがいをきちんとしているから、もうずっと風邪もひいていない。大丈夫」と。その結果が冒頭の通りです。

 

私はメンタルヘルスセミナーで、いつもこんなことを話しています。「ストレスが溜まってきても頭では気づかないことが多いです。しかし、身体はなんらかのサインを出してくれます。そのサインを見逃さないようにしましょう。そのサインは自分の弱い部分に出てくるものです。普段から自分の身体の弱いところ、疲れた時にどんな症状が出やすいか把握しておきましょう」

サインは様々です。睡眠の質が悪くなる、夢見が悪い、便秘、胃痛、味覚が変わる、足がつる、手足の冷え、関節痛、肩凝り、腰痛、頭痛、耳鳴り、扁桃腺が腫れる、目がかすむ、などなど。皆さんはご自身にどんな症状が出やすいかご存じですか?なかには自分では気づきにくいもの、例えば普段より身なりや化粧が雑になる、イライラしているように見える、睡眠時のいびきが大きくなるなどのサインもあるので、ご家族に確認してみるのもよいかもしれません。

 

今回のことで反省しました。身体がサインを出してくれている時には、やはり休息すべきです。風邪は万病の元とも言いますし、そこからもっと治癒に時間のかかる病気に進んでしまうことだってあります。

どうか身体のサインを見逃さないでください。サインが出た時は早めの休息と気分転換が必要です。どうしても外せない予定以外は整理し、しっかりと身体を休める。私も改めて肝に銘じたいと思います。

市 綾美