産業保健コラム

岸 信之


所属:合同会社Work 代表社員・大阪経済大学 客員教授

専門分野:産業精神医学・集団精神療法

新任のご挨拶

2025年6月2日

 4月1日より、産業医学の相談員に加わりました岸信之です。
 昭和61年に大阪大学を卒業後、京都大学医学部附属病院精神科で1年間研修を受け、昭和62年からは国立療養所静岡東病院(てんかんセンター)にて2年間てんかんのレジデントとして臨床に携わりました。その後、公立豊岡病院精神科勤務を経て、平成10年から京都大学医学部附属病院デイケアセンターの助手となり、精神障害のリハビリテーションを専門としていました。平成18年4月からは京都桂病院精神科に勤務し、総合病院の精神科で外来診療や病院内のリエゾン・コンサルテーション業務を行ってきました。
 産業医としては、平成18年に京都桂病院に赴任してから地方自治体の健康管理医(産業医)としてメンタルヘルスの不調を抱えた職員の休・復職支援や職員向けのメンタルヘルスの研修会を担当してきました。
 私自身はチーム医療で多職種と連携することや地域精神医療のノウハウで精神疾患や障碍があっても専門職や非専門職と協力して支援を受けながら地域で生活していける連携に関心がありました。その縁もあって、西京医師会の先生方が立ち上げた西京区認知症地域ケア協議会にも参加させて頂き、認知症になっても安心して生活できる地域つくりを目指して活動してきました。
 令和6年3月に京都桂病院を退職後、4月からは同じ志をもつ同僚と「合同会社Work」を設立し、産業医業務、教育研修業務、障碍を持つ人への福祉的支援を主な業務としています。現在、漸く1年余り経過したところで、縁あって当センターから声を掛けて頂き、4月から産業保健相談員として務めさせて頂くことになりました。38年間精神科医として診療してきた臨床経験と西京区での認知症の地域ケアの経験を活かして当センターでの相談業務に活かしていきたいと考えていますので、何卒宜しくお願い致します。

岸 信之