産業保健コラム

西野 智子


所属:社労士事務所TOMORROW

専門分野:社会保険労務士・産業カウンセラー

安心して子どもを産み育てられる社会に

2026年1月5日

 2026年は、60年に一度の丙午(ひのえうま)の年です。60年前の1966年には、「丙午に生まれた女性は気性が荒く、夫の寿命を縮める」といった迷信により出生数が減りました。しかし、丙午の女性は、柔軟で、昭和、平成、令和の時代を前向きに切り開いてきたといえます。何の根拠もない古い言い伝えによって、出産を控える人がたくさんいたというのは残念なことです。

 

 昨年末に、女流棋士が、産前産後にタイトル戦が重なった場合に、タイトル戦に出場できず不戦敗になってしまうことに対して、「タイトル戦(キャリア)か出産かを選択しなければいけない未来に不安がある、仕事と育児が両立できる社会を望みたい。」と、規程の見直しを要望した報道を目にしました。
 女性が出産後も仕事を続けられる時代になりました。一方で、出産育児とキャリアの両立に悩みを抱えるようになってきたとも言えます。子どもを産み育てるためには、職場の理解と支えが必要です。もちろん、メンタルケアも必要です。若い世代が働く上での悩みを抱えず、安心して出産育児ができる職場環境づくり、社会づくりが、今あらためて求められています。

 

 2026年の丙午が、かつての迷信による不安を受け継ぐ年ではなく、新しい時代の子育てを前向きに考えるきっかけとなることを願っています。どの年に生まれても、子どもはかけがえのない存在であり、社会全体で温かく迎えていきたいものです。

西野 智子