健康情報"ほっと一息"

治療が必要になったときに知りたい情報 ⑮治療と仕事の両立支援助成金(制度活用コース)

  • 先月の環境整備コースに続いて、今月は制度活用コースですね。

  • はい。制度活用コースでは、事業者が両立支援コーディネーターを活用し、両立支援制度を用いた就業上の措置を、対象労働者に適用した場合に、1企業又は1個人事業主当たり一律20万円(将来にわたり1回限り)が助成されます。

  • 対象労働者が有期契約の場合、対象労働者の雇用期間に定めのない場合、それぞれ将来にわたり1回限り、助成されますね。

  • つまり、有期契約の対象労働者と無期契約の対象労働者がいて、それぞれに両立支援制度を活用した場合には、計40万円の助成を受けることができます。

  • 助成金を受けるための取組みの要件はどうなっていますか?

  • 労働者、両立支援制度についてそれぞれ要件があります。

  • 労働者の要件は3つですね①傷病1)を抱える労働者で、治療と仕事の両立のために一定の就業上の措置が必要な者。②治療の状況や就業継続の可否等に関する主治医意見書において、一定の就業上の措置が必要な期間が3か月以上で、かつ、事業者に対して支援を申し出た者。③両立支援制度を用いた両立支援プランが策定され、就業上の措置を3か月以上適用されていること。

  • 両立支援制度の要件も3つです。①傷病を抱える労働者に対して、傷病に応じた反復・継続した治療のための配慮を行う制度であること。②当該制度が実施されるための合理的な条件(両立支援制度を労働者に適用するための要件及び基準、手続き等)が労働協約又は就業規則に明示されていること。③対象労働者に関する治療の状況や就業継続の可否について、主治医意見書に関する費用を事業者が負担していること。

  • 支給申請手続きの流れはどのようになっていますか?

  • 大まかな流れは下記です。①両立支援制度の実施
    両立支援コーディネーターを活用して、就業上の措置を対象労働者に実際に適用する。
    ②治療と仕事の両立支援助成金(制度コース)支給申請書の提出③助成金支給決定通知の受け取り、助成金受領

  • 詳細は令和3年度版「治療と仕事の両立支援助成金」【制度活用コース】の手引を見るといいですね。
    https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/tabid/1950/Default.aspx

  • 助成金に関するお問合せは、労働者健康安全機構のナビダイヤル0570-783046(ナヤミヲシロウ)、または産保センターでお受けしています。

  • 職場に両立支援制度があり、それを活用できると従業員が治療も仕事も続けやすくなりますね。

  • 制度の導入や活用をした場合に申請できる助成金制度についても多くの事業場に知っていただきたいです。

1)
がん、脳卒中、心疾患、糖尿病、肝疾患、難病などの反復・継続して治療が必要となる傷病のこと
【治療と仕事の両立支援助成金リーフレット】
https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/sanpo/leaflet/ryouritusienjoseikin_R3.pdf