バックナンバー

**************************************************

京都産業保健総合支援センター メールマガジン 1月(209)号 2019/1/7

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp

**************************************************

 謹んで、新年のお慶びを申し上げます。

 旧年中はご利用者並びに関係団体の皆様には当センターの事業運営に
ご理解とご支援を賜り厚くお礼申し上げます。
 本年は、京都で初めて全国産業安全衛生大会が開催されることとなりま
す。平安の思いを込めた京の地で 新たに誓う安全と健康を大会テーマ
として、当センターも実行委員の一員として微力ながら協力させていただ
く所存でございます。
本年も昨年同様に当センターのご利用お待ちしております。
 また、メールマガジンにつきましても、皆様のお役に立てるよう内容の
充実に努めて参りますので、今後も引き続きご愛読の程、よろしくお願い
申し上げます。

**************************************************
—————————————————————————————————
◇京都産業保健総合支援センター ホームページ情報◇
1)厚生労働省 平成30年京都府最低賃金について     <2018.12.17>
2)「京都復職支援ネットワーク会議」研修会のご案内   <2018.12.27>
—————————————————————————————————
**************************************************

◇ ストレスチェック再考 ◇
    産業保健(メンタルヘルス)相談員   東前 隆司

 近代社会は個人の価値を高めましたが、同時に個人の無力も拡げ、
社会に適応するだけでも相当なストレスを感じ、自分の人間性を擦り減ら
す生活を余儀なくされる人々も増やしてきました。科学技術、情報技術の
進歩は驚くべき有効性と便利さを提供してくれていますが、人間の心の
安らぎは補償してくれません。むしろストレスを溜めやすい状況を作って
いる面があります。

 日本でもストレスチェック制度が導入され三年が経過しましたが、現実
にこのストレスチェックはうまく機能して相応の成果をあげているのでし
ょうか。幾人かの産業医の方に尋ねてみました。

 「操作的になって無難な回答をされるのではないか、チェックをする
だけで終わってしまう、ストレッサーが特定の人だった場合どうしたら
いいか、このチェックが要注意人物チェックにならないか、本人が希望す
る場合は面接指導が義務化されているが自発的な希望者は少ない、これで
うつ病や休職者や自殺者を減らせるのか、労災請求が減るのか」などの
ネガティブな評価を聞きました。こういう制度が現場からポジティブな
評価を受けることは難しいのかもしれませんが、それにしてもです。

 ということは、ストレスチェックは体裁だけのものなのでしょうか。
いやいやこういう制度は仮に体裁であっても国家が労働者を守るという
ことで威信をかけて設定したものだと思います。国家のレベルを示す法制
度です。精神科の医療観察法も所詮イギリスの法制度の模倣ですが国家と
いうのはそういうレベルを持たないといけないのです。オプジーボがどれ
ほど高額な治療であろうとそれができないというのは国家的威信が許さな
いのです。そういうふうに考えるとこれは国家として必要な措置という
ことになります。

 何だかこの制度にケチをつけた内容になりましたが私の正直な印象です
ストレスチェックが今後どうなるのか分かりませんがヒューマニズムに
沿った人間らしい就業状態を保障するひとつの手段であってほしいと思い
ます。

**************************************************

◇ 自律訓練法と出会って ◇
    メンタルヘルス対策促進員  花谷 和雄

 自律訓練法を知ってもうかれこれ30年くらい経ちます。
自律訓練法というのは、1932年にドイツで開発されたリラクゼーションの
方法の一つで集中力アップにも大きな効果があると言われています。

 注意力が散漫な私は、常々「もっと集中力がつけばもっと自分の能力が
伸ばせるのに」と考えていました。
 その頃偶然目にした新聞に掲載されていた下口雄山先生の「集中力を
つける法。なりたい自分になる、アルファレベルの自律訓練法セミナーが
開催されます。」と言う記事を見て何か感じるところがあったのだと思い
ますが速攻で申し込みをしました。
 セミナーは、既に何回か参加された方もおられて大変リラックスした
状態で受けることが出来ました。そして体験してみるとその内容が理論的
で自分に合っていると感じました。

 その後下口先生の著書で「集中力をつける法」と言う本をむさぼるよう
に読んだのですが、本だけではなかなか身につかず一大決心をして先生の
開催されている「自律訓練法指導者養成講座」に参加しました。
人前でセミナーが出来るようになるまで下口先生に文字通り手取り足取り
という感じで指導して頂きました。そして漸く人前でセミナーが出来る
ようになったと言う実感が持てるまでに約2年くらいかかりました。
 自律訓練法を学んだおかげで自分自身の生活にもとても役に立ちました
し私自身のセミナーネタも増えとても満足しています。

 自律訓練法と言うのはすごく簡単で6つの公式を実施するだけです。
6つの公式とは、
  ①両手両足の力が抜けてゆったりとしている
  ②両手両足が温かい
  ③心臓が静かに打っている
  ④呼吸が楽だ
  ⑤胃のあたりが暖かい
  ⑥額がすずしい
となっています。

 自律訓練法は、何処ででも短時間で実施出来て且つ大きな効果が医学的
にも実証されていますがなかなか普及しません。
大きな理由として、1.簡単すぎる 2.単調で飽きやすいの二つがあると
私は、考えています。
 何とか改良を加えてこの効果の大きいリラクゼーションの方法がもっと
広まればいいのにと強く望んでいます。

**************************************************

◇メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇

  メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

   ・管理監督者教育への講師派遣
   ・若年労働者教育への講師派遣
   ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
   ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
   ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
    関する支援

 詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
 お申込→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/wp-content/uploads/
      2016/03/3271581a77fe65143bb9a7881fcebb8b.pdf

**************************************************

◇ストレスチェック制度について◇
 *「こころの耳」に「ストレスチェック制度」についてまとめられて
   います。
  → http://kokoro.mhlw.go.jp/etc/kaiseianeihou.html

 *ストレスチェック制度サポートダイヤル
    電話番号  全国統一ナビダイヤル 0570‐031050
    開設時間  平日 10時~17時(※祝日、年末年始を除く)

**************************************************

◇治療と職業生活の両立支援サービスについて(無料)◇
  当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
  取り組む事業場の方からの相談に応じています。

  →https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu

  *出張相談窓口を開設しました【要予約】

   ・京都大学医学部附属病院  毎月第3水曜日( 9:30~12:30)

   ・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)                        

 **************************************************

◆産業保健に関する各種研修会のお知らせ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/training

 ※H31.1~H31.3研修会を掲載しております。奮ってご参加下さい。
 ※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は
  「生涯研修」のみとなります。
  「基礎研修」を受講される方は、京都府医師会主催の研修会をご覧
  ください。
    http://www.kyoto.med.or.jp/member/sports/index.html
◆京都産業保健総合支援センターホームページ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp
◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
◆図書・教材のご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/material
◆産業保健新着情報◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/archives/news
◆メンタルヘルス対策支援サービスのご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mailmagazine/back-number
**************************************************
メールマガジン配信のお申込み、お断り、お問い合せ、ご質問等は
京都産業保健総合支援センターまで
  ○MAIL:info@kyotos.johas.go.jp 
  ○TEL:075-212-2600 FAX : 075-212-2700
**************************************************
発 行 人 : 松井 道宣
編 集 人 : 為井 克昌 
編集協力 :京都産業保健総合支援センター 産業保健相談員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp