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京都産業保健総合支援センター メールマガジン 4月(200)号 2018/4/2

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp

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     ◇◇◇ メールマガジン200号記念 ◇◇◇

 2001年12月21日に、当時の産業保健推進センターのメールマガジン創
刊号が発刊されました。
 創刊号には、「皆様のご利用にもっと便利になるよう、新しいスタッフ
も迎え、IT化をいたしました。その一環としてこのメールマガジンを発刊
いたします。」と記載されています。
 これまで、長きにわたりご愛読いただきました皆さまには心から感謝申
し上げます。
おかげさまで200号を迎えることができました。
 今後も引き続き皆さまのお役に立つメールマガジンの発行に努力して参
りますので、引き続きよろしくお願いします。

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◇ 実地相談の活用について ◇
      労働衛生工学相談員  高田 志郎

 私(髙田)も振り返ってみれば、当センターの発足時から相談員をさせて
いただき、何人かの先生方と一緒に最古参の仲間に入りました。
 そこで、これまでのいろいろな活動の中で、特に記憶に残っているもの
について、紹介しましょう。

 それは当支援センターの活動の中でもあまり知られていないものです
かつての名称は忘れてしまいましたが、職場の環境改善についての実地相
談を実施していました。特に、京都府の北部の事業場から、わざわざセン
ターまで相談に来ていただくのはたいへんなことです。そこで、こちらか
ら押しかけて行った方が、事業場にとってもメリットが大きく、センター
としても貢献価値が大きくなると考えられました。

 当初は、依頼も多くて、方々へ行かせてもらいました。現在では、メン
タルへルスについては、事業場訪問支援の依頼が多くてメンタルヘルス対
策促進員の先生方もたいへん苦労されていると聞いていますが、環境改善
については今ひとつのようです。
 電話で相談を受けた際に、「出張して実地で相談を受けることもできま
すよ。」と申し上げています。しかし、外部の人を事業場内、特に具合の
悪い職場に入れることは、なかなか衛生管理者の立場では即決できない
ようで、「上司に相談してから。」ということになり、尻すぼみになって
しまいます。かつての状況とはかなり変わってしまったようです。
 思い返してみると、大半は、法令等の改正があった時期に片寄りがち
で、また相談を受けた各監督署からの推薦によるものが多くありました。

 職場の現状把握を含む環境改善ですから、実地相談があった際には、相
談の内容について、電話でわかる範囲をお聞きして、簡易測定機器等を持
って伺うことになります。センターには、研修で使用する多種、多用な測
定機器を備え付けております。(これらの測定機器については、書籍と同
様に無料で貸し出しも行っています。(注))
 よく持って行くものとしては、デジタル粉じん計(職場のほこりとかタ
バコの煙を測定します)、風速計、騒音計、照度計、検知管による各種ガ
ス測定器一式等です。この程度だと、少し大きい手提げ袋にすっぽり収ま
ります。

 これらの測定機器は、現状把握のためのものです。また、可能な範囲で
有害物質等の発生源を特定するとともに、発散状況の調査をします。これ
らができれば、あとは対策の必要性について同行者と一緒に検討します。
 大抵の場合、現場の担当者が付き添っていますので、どこまで、どのよ
うな方法が改善費用を含めて可能かどうかについて即座に判断してくれま
す。これが、実地相談の強みでしょう。

 ただし、私なりに、この実地相談についてのルールを作っています。測
定結果および改善提案については、すべて口頭によるものです。決して文
書による報告書はお出ししません。
 私は、労働安全衛生コンサルタントとして活動しており、コンサルタン
ト会京都支部の副支部長をしています。支援センターの相談員の立場で、
無料で事業場へ出かけて、現状把握のための測定を実施して、その結果に
基づく改善計画のための報告書まで提出することは、作業環境測定機関お
よび労働安全衛生コンサルタントの領域を犯すことになると判断したため
です。これが、当支援センターの限界だと考えています。
 なお、先般義務化されましたリスクアセスメントの実施については、具
体的に示された資料等をお持ちして説明させていただけるように準備して
います。

 どうぞ、これらのことをご了解の上、ぜひ実地相談による、職場の環境
改善に活用していただきたいと願っています。

(注) 研修用機器の為、定期保守点検は行っておりません。測定値はあく
   までも目安として下さい。

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◇ メールマガジン創刊200号によせて ◇
          メンタルヘルス対策促進員  勝見 九重

 2001年(H13年)の12月21日にこの京都産業保健総合支援センター メ
ールマガジンが創刊されました。
 2001年といえば、スタンリーキューブリック監督の「2001年宇宙の
」。1968年に公開されたこの映画では約33年後の世界を描いていま
残念ながら2001年になってもこの映画で描いている世界にはなりま
せんでした。
 その後100号が発行されたのが2009年(H21年)。
そして今年2018年(H30年)4月でメールマガジンは200号を迎えました。

 このメルマガほどではありませんが、私は10年近く、メンタルヘルス対
策促進員として活動させていただいております (一番の古参になってしま
いました) 。
 促進員を始めた頃は「メンタルヘルス対策について取り組み方がわから
ない」という事業所がほとんどでした。次年度以降ではメンタルヘルス対
策について、少しずつラインケア研修等の要望が増えて、京都府内のたく
さんの事業所を訪問させていただきました。
 この数年はストレスチェック制度の施行とともに制度の進め方や高スト
レス者についてなど具体的なご質問があり、以前から一番多い質問は「集
団分析結果を職場環境改善にどうやってつなげればよいか」です。
 この質問については、それぞれの職場での風土があり、考え方もやり方
も多種多様ですので一つの正解は無いと思います。ですから、ストレスチ
ェック結果の数字だけにとらわれず「職場の良い点・うまくいっている
点」を3つ伸ばす、「改善したい点」は1つだけにしぼる等アクションチ
ェックリストを使いグループワークをして、実践につなげていただきたい
と思います。こういった取り組みでPDCAが回せるようになると職場の
雰囲気も良い方向に動くのではないでしょうか。

 最後にお知らせになりますが、ストレスチェックを含む心の健康づくり
計画に関する助成金も利用できます。詳しくはURLをご参照ください。
 https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/tabid/1160/Default.aspx

これからもメンタルヘルス対策促進員として産業保健に少しでもお役に
立つよう、がんばってまいります。今後ともよろしくお願いいたします。

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◇メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇

  メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

   ・管理監督者教育への講師派遣
   ・若年労働者教育への講師派遣
   ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
   ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
   ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
    関する支援

 詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
 お申込→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/wp-content/uploads/
      2016/03/3271581a77fe65143bb9a7881fcebb8b.pdf

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◇ストレスチェック制度について◇
 *「こころの耳」に「ストレスチェック制度」についてまとめられて
   います。
  → http://kokoro.mhlw.go.jp/etc/kaiseianeihou.html

 *ストレスチェック制度サポートダイヤル
    電話番号  全国統一ナビダイヤル 0570‐031050
    開設時間  平日 10時~17時(※祝日、年末年始を除く)

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◇治療と職業生活の両立支援サービスについて(無料)◇
  当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
  取り組む事業場の方からの相談に応じています。

  →https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu

  *出張相談窓口を開設しました【要予約】

   ・京都大学医学部附属病院  毎月第3水曜日( 9:30~12:30)

   ・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)                        

  *センター相談窓口 4月12日(木)【13:00~15:00~・要予約】

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◆産業保健に関する各種研修会のお知らせ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/training

 ※H30.4~H30.6研修会を掲載しております。奮ってご参加下さい。
 ※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は
  「生涯研修」のみとなります。
  「基礎研修」を受講される方は、京都府医師会主催の研修会をご覧
  ください。
    http://www.kyoto.med.or.jp/member/sports/index.html
◆京都産業保健総合支援センターホームページ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp
◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
◆図書・教材のご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/material
◆産業保健新着情報◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/archives/news
◆メンタルヘルス対策支援サービスのご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mailmagazine/back-number
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メールマガジン配信のお申込み、お断り、お問い合せ、ご質問等は
京都産業保健総合支援センターまで
  ○MAIL:info@kyotos.johas.go.jp 
  ○TEL:075-212-2600 FAX : 075-212-2700
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発 行 人 : 松井 道宣
編 集 人 : 為井 克昌 
編集協力 :京都産業保健総合支援センター 産業保健相談員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp