バックナンバー

**************************************************
京都産業保健総合支援センター メールマガジン 195号 2017/11/1

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp

**************************************************
—————————————————————————————————
京都産業保健総合支援センター ホームページ情報
 
1)職場における死亡災害撲滅に向けた緊急要請について<2017.10.3>
2)京都労働局「過労死等防止対策推進シンポジウム」のご案内
                         <2017.10.6>
3)厚生労働省 過重労働解消キャンペーンを11月に実施します
                         <2017.10.6>
4)厚生労働省『職場におけるハラスメント対策マニュアル』等掲載
                          <2017.10.30>
5)厚生労働省 粉状物質の有害性情報の伝達による健康障害防止のための
 取組について                   <2017.10.30>
—————————————————————————————————
 
**************************************************

◇ 健康寿命の延ばし方 ◇
      労働衛生工学相談員  桑村 明男

 先日、日経新聞に「健康寿命2年の違い」という記事が掲載されていま
した。
 健康的な生活をした場合は、要介護になったり亡くなったりするリスク
を半減できるそうです。また、健康寿命が最大で2年の違いがあることも
分かったそうです。
 一部引用させていただきますと、厚労省研究班は「健康的な生活習慣」
の判断材料として
 ①たばこを吸わないか禁煙して5年以上 ②1日に平均30分以上歩く 
 ③平均睡眠時間が6~8時間 ④野菜を多めに取る ⑤果物を多めに取る
の5項目を検討したとあります。
その結果、5項目すべてに該当する人は0~1項目の人と比べて、死亡した
り要介護認定になったりするリスクが半分程度になったそうです。

 以前、ある企業から喫煙室の粉塵や風速測定の依頼があり、場内数か所
の喫煙室の測定を行い報告したところ、データはそれほど悪くなかったの
ですが、1か所は場外に移動し、他はすべて廃止したそうです。トップの
健康増進への思いが反映された結果と聞きました。

 また運動について、この新聞記事を読んで思い出した書物があります。
DE MORBIS ARTIFICUM DIATRIBA:Bernardino RAMAZZINI(働く人の病:
東 敏昭監訳、財団法人産業医学振興財団)です。
この中に「座仕事をする人々の病気」という章があります。取り上げてい
る職業は現代ではあまり見かけることのない職業ですが、座仕事での障害
やその対策については今でも十分当てはまるものだと感心しました。「座
(作)業者は仕事柄前かがみにならざるを得ないので、最も外側の脊椎靭帯
は、引き伸ばされ硬くなる。そのため、自然な姿勢に戻すことができなく
なる。(略)これら作業者は、いつも病気がちで、座ってあまり動かない
生活のため病的な体液が過剰に蓄積してしまう。(略)よく動くことによ
って血液中の不純物が分散され易いために、健康状態が保たれる」とあり
ます。
日々机上のパソコンとにらめっこしながら仕事をしていますが、運動不足
は否めず、せめて愛犬との散歩を30分以上にしなければと思っています。

 NHKスペシャルで「睡眠負債」の特集を放映していました。ホームぺ
ージ(http://www.nhk.or.jp/special/sleep/detail.html)に番組内容が紹
介されています。
番組によりますと、日本人の睡眠時間は短くなり続けているそうです。睡
眠時間が時間以下の人は2008年には全体の30%未満でしたが2015年の
データでは40%近くに急増し逆に7時間以上の人は大幅に減った(34.5%
→26.5%)ようです。
 また、スタンフォード大学で睡眠と認知症との関係をマウスを使って実
験した結果、睡眠中にアミロイドベータと呼ばれる「脳のごみ」が排出さ
れることを突き止めたそうです。アミロイドベータは、認知症の最大の原
因であるアルツハイマー病の原因物質とも言われていて、発症の20~30
前から蓄積するといわれています。つまり、働き盛りの時期に十分な睡眠
をとっていないと、数十年先に認知症になるリスクを高める可能性がある
とのことです。
やはり「寝る子は育つ」はいくつになっても当てはまるのでしょうか。

 禁煙、運動、睡眠そして最後に食事です。
 デパートのサラダ売り場はいつも盛況です。最近はコンビニやスーパー
でも野菜をすぐに食べられる状態で販売しています。大変便利でよく利用
させていただいています。ただ、これからの季節は出来れば温野菜中心の
献立がいいですね。冬の野菜は体を温めたり(大根など)、風邪を治したり
(ねぎは殺菌力があります)、味わいながら身体を守ってくれます。食後の
デザートに果物もいいのですが、食べ過ぎにご注意!果物を食べ過ぎると
内臓脂肪などが付きやすくなるそうです。ダイエット中の方は少なめがい
いかも知れません。

**************************************************

◇ 時間を制して、行動を変えよう! ◇
           メンタルヘルス対策促進員  湯口 恭子

 ふと暦を見るともう11月。今年も残りわずかとなってしまいました。時
間は有限であるとわかっているのに、日々の仕事や家事に追われてしまう
自分がいます。メンタルヘルス業務の中でも、ワークライフバランスとし
ても、「時間の使い方」は非常に重要だと感じています。そこで今回、今
年受講した「時間管理術」の研修で教えて頂いたこと、その後、自分なり
に分析したことを振り返ってみたいと思います。

 私自身の課題として出てきたことは、「先延ばし傾向」と「権限委譲」
でした。時間を管理する上では、「緊急性」と「重要性」の2つの軸で見
ていくことが必要ですが、どうしても「緊急性」を優先してしまい、自分
にとって「重要なこと」を後回しにする傾向が出ていました。特に期日を
定められてはいない「自分個人にとって重要なこと」(例えば勉強や研究
など)が、いつの間にか後回しになっていくのです。期日があるものや、
他者と関わるものを優先するのは仕方がないと思いますが、いつまでも自
分がやりたいことに取り組めていないことは大きな問題です。

 原因を分析したところ、自分の思考の中に「まとまった時間ができたら
やろう」という言い訳が存在していることもわかりました。時間は「でき
る」ものではなく「つくる」ものなのに、「時間がないからできない」と
いう都合のいい甘えがあったのだと思います。
 今の時間の流れと、1週間の行動も分析してみました。つい「自分でや
った方が早い」と行動して終わらせてしまう自分がいます。本当に自分に
しかできないことなのかを考えてみると、案外思い込みに気づくものです。
家事を家族に権限委譲、仕事を細分化し、得意な人に権限委譲、事前の相
談で無駄を省いて効率化、1日のゴールデンタイムを見つけて集中できる
環境づくり、細切れ時間の活用など、できることもたくさんありました。
行動は毎日続ければ、「習慣」となります。現在実行中ですが、視点の切
り替えが必要なのだとつくづく感じています。

 「考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人
格となり、人格は運命となる」マーガレット・サッチャー氏の言葉です。
みなさんも一度、時間の見直しを図って日々の行動に変化を起こしません
か?もしかしたら「運命」が変わるのかもしれません。

**************************************************

◇メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
  メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、職場のメンタルヘルス
  対策をお手伝いいたします。↓↓↓

   https://www.kyotos.johas.go.jp/mental

**************************************************

◇ストレスチェック制度について◇
  *「こころの耳」に「ストレスチェック制度」についてまとめられて
   います。↓↓↓
    http://kokoro.mhlw.go.jp/etc/kaiseianeihou.html 

  *ストレスチェック制度サポートダイヤル
    電話番号  全国統一ナビダイヤル 0570-031050
    開設時間  平日 10時~17時(※祝日、年末年始を除く)

  *「ストレスチェック」実施促進のための助成金について
          (対象:従業員数50人未満の事業場)
    申請期間:4月15日から翌年度6月30日  詳細は↓↓↓
https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/stresscheck/tabid/1005/Default.aspx

**************************************************

◇治療と職業生活の両立支援サービスについて(無料)◇
  当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
  取り組む事業場の方からの相談に応じています。↓↓↓

   https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu

  *出張相談窓口を開設しました(要予約)

   ・京都大学医学部附属病院  毎月第3水曜日( 9:30~12:30)

   ・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)

**************************************************

◆産業保健に関する各種研修会のお知らせ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/training

 ※11月~12月研修会を掲載しております。奮ってご参加下さい。
 ※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は
  「生涯研修」のみとなります。
  「基礎研修」を受講される方は、京都府医師会主催の研修会をご覧
  ください。
    http://www.kyoto.med.or.jp/member/sports/index.html
◆京都産業保健総合支援センターホームページ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp
◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
◆図書・教材のご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/material
◆産業保健新着情報◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/archives/news
◆メンタルヘルス対策支援サービスのご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mailmagazine/back-number
**************************************************
メールマガジン配信のお申込み、お断り、お問い合せ、ご質問等は
京都産業保健総合支援センターまで
  ○MAIL:info@kyotos.johas.go.jp 
  ○TEL:075-212-2600 FAX : 075-212-2700
**************************************************
発 行 人 : 松井 道宣
編 集 人 : 為井 克昌 
編集協力 :京都産業保健総合支援センター 産業保健相談員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp