バックナンバー

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京都産業保健総合支援センター メールマガジン 237号 2021/4/1

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
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     当センター主催 産業保健研修会について

      4月開催研修会    受付中
      5月開催研修会    未定

研修会の開催に当たっては、入室前の手洗、研修中のマスク着用、当日
風邪の症状がある方は参加をお控えください。
また受付にて「健康チェック表」をご提出いただくこととなりました。
受付時の密集を避けるため、なるべく事前に印刷、ご記入のうえご持参
ください。

なお、感染状況等により急遽研修会の中止をさせていただくことがござい
ます。必ず研修当日にホームページにて開催の有無をご確認ください。
ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご理解、ご了承のほどよろしくお願い
申し上げます。

◎「健康チェック表」◎ 
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/wp-content/uploads/2021/03/kenshu_healthcheck.pdf

研修のお申し込みは↓↓↓
 https://www.kyotos.johas.go.jp/training

※産業医の更新期限が近い、過ぎておられる場合でご希望の研修が
 受付終了の際は、ホームページの「お問い合わせ」より更新期限と
 ご希望研修日、キャンセル待ち希望とご入力のうえ送信してください。

※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は
  「生涯研修」のみとなります。「基礎研修」を受講される方は、
  日本医師会の研修会情報をご覧ください。
  → http://jmaqc.jp/sang/designated_training/index.php

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◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇

1)京都労働局 令和3年度「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」

2)厚生労働省 企業向け 新型コロナウイルスに関するQ&A

3)厚生労働省 労働者向け 新型コロナウイルスに関するQ&A

4)厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の”いま”に関する11の知識

5)厚生労働省 令和3年度全国安全衛生週間の実施について

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◇ 衛生委員会の活性化  ◇
    産業保健相談員(産業医学)  古海 勝彦

当初は対岸の火事と思われていた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が、1年以上も続くとは誰も予想していなかったのではないでしょうか? 第1波、第2波に続き第3波が到来し、緊急事態宣言の効果もあってか、ようやく2月末に京都は宣言解除となりましたが、変異株の出現が新たな問題として浮上しています。やっと開始されたワクチン接種によって終息に向かう事を願うばかりです。

さて、この1年以上に渡るコロナ禍の中で、我々産業保健従事者も様々な経験を通じて、多くの学びを得たのは確かです。各事業場では、当初は手探り状態の中、可能な限りの感染防止対策を講じてきましたが、今ではいくつかの基本的な感染防止策に集約されたように感じます。インフルエンザの流行期にはあまり重視されなかったマスクも国を挙げての感染防止対策によって9割前後の着用率となり(日本リサーチセンター インターネット調査)、「インフルエンザ感染者数は昨年比0.15%の低水準続く(感染症動向調査第8週)」と発表されました。マスクの品薄は布マスクに市民権を与え、スーパーコンピューター(富岳)は飛沫飛散防止効果を視覚的なインパクトを我々に与えてくれました。

では、これらの感染防止対策は、事業場の衛生管理体制の中心である「衛生委員会」の審議を経て実行されたのでしょうか?ある研修会で参加者の方に伺ってみましたが、12名中1名だけが「(感染防止対策について)衛生委員会で審議した」と答えてくれました(誰も手を挙げてくれないかと思っていましたが)。ご存じのように、衛生委員会の開催や付議事項については労働安全衛生法・規則に定められています。「労働者の健康を保持するための措置に関すること」は、産業医の職務のひとつでもあります。新型コロナウイルス感染対策は労働に直接関係するものではありませんが、「労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項」に含まれる項目であり、政府も事業者に対してテレワークの推奨や時差通勤、出社率の低減などの協力要請を行っています。しかしその重要性や緊急性から、多くの事業場では対策本部や対策会議が衛生委員会とは別に設置され、様々な対策や施策が決定され実行されているようです。これでは何のための衛生委員会なのか、その存在意義に疑問符が付いても仕方がありません。人事労務担当者を対象とした研修会では、「衛生委員会の活性化」がよく話題になります。「出席者が少なく開催できない」「嘱託産業医が参加してくれない」「何をすればよいか分からない」と、彼らの悩みは様々です。そんな担当者の方には、現在、事業場で実施されている感染防止策を審議事項に取り上げることをお勧めします。「出社時に行っている検温は効果があるのか?」「マスクの着用率が低いようだが、どうすれば改善できるのか?」などについて、衛生委員会で話してみてください。ワクチン接種が順調に行われ、一日も早くコロナ禍が終息を迎えることは望ましい事ですが、もし衛生委員会の活性化でお悩みなら、事業場の感染防止策について「調査」「審議」を行って活性化の契機にしてみてはいかがでしょうか。

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◇ 新年度を迎えて ◇
    メンタルヘルス対策促進員  小澤 裕美子

 新年度が始まりました。私は日頃は社会保険労務士として仕事をしています。新年度スタート前の3月に社会保険労務士にかかる倫理研修を受講しました。この研修は社会保険労務士会の会則により、会員が5年に1度必ず受講しなければならない義務研修です。従来は各都道府県会での集合研修でしたが、今回は新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、eラーニングとなりオンラインで受講しました。「社会保険労務士に求められる職業倫理」というテーマの中で、不適切広告や情報発信、業務委託契約時の不備による依頼者とのトラブル、助成金の業務や障害年金の業務にかかるトラブル及び不適切な対応等について受講しました。昨年度は新型コロナウィルス感染拡大の経済的な打撃により、雇用調整助成金等の助成金手続が複数ありました。これは私だけではなく多くの社会保険労務士も同じ状況だったと思います。雇用調整助成金は昨年4月から6月頃までは特に要件の変更が相次ぎ、確認のため行政へ電話をしても繋がらず、要件の理解や把握に右往左往しました。「休業とは?」「休業手当とは?」ほとんどの事業主の方々にとっては初めての対応だったため、戸惑われ何度も説明を求められました。倫理研修で何度も繰り返された条文があります。社会保険労務士法第1条の2「(社会保険労務士の職責)社会保険労務士は、常に品位を保持し業務に関する法令及び実務に精通して公正な立場で誠実にその業務を行わなければならない。」です。この職責を私は果たせているだろうか、と改めて振り返る機会になりました。研修の中で「社会保険労務士としての『立ち位置』を確認することが大切である」旨のコメントがあったのですが、今年度も促進員として、社会保険労務士として『立ち位置』を踏まえながら活動していきたいと思っています。

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◇ 着任のご挨拶 ◇
    副所長  清水 和義 (しみず かずよし)

 4月1日付けで、京都上労働基準監督署から当センター副所長として着任しました。前任の古澤副所長と同様、よろしくお願いします。

 さて、昨今のコロナ禍により事業場の経営や労働者の生活に大きな影響を与えていますが、そのような状況下にあっても職場において、「健康で安心して働ける職場づくり」を推進していくことの重要性は何ら変わるものではありません。

 監督署の窓口には長時間労働やパワハラなどの相談が寄せられ、労働基準監督官が実施する監督指導においても、過重労働が問題となる事例が散見されています。

 産業保健スタッフが選任されていたら、または、労働者が気軽に相談できる相談窓口が機能していたら、よりよい環境の下で働けるのにという思いもありました。

 労働者が健康で安心して働ける職場が、企業活動にとってもプラスになり、それが地域経済の活性化につながりますので、労働者と企業をつなぐ産業保健スタッフの活躍が重要であり、不可欠です。

 当センターでは、三密の回避等の感染症対策を取りながら、研修・セミナー事業、相談事業、メンタルヘルス対策支援事業、治療と仕事の両立支援事業等の各事業をより充実したものとなるよう努めてまいります。
 関係機関、関係団体、事業者等の皆様には、当センター事業の円滑な運営に引き続きご理解とご支援を賜りますようよろしくお願いします。

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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇

 メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

 ・管理監督者教育への講師派遣
 ・若年労働者教育への講師派遣
 ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
 ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
 ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に関する支援

 詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
 お申込→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/wp-content/uploads/2019/06/mental-s.pdf

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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇

当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
取り組む事業場の方からの相談に応じています。
https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu

*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
 ・京都大学医学部附属病院  4月も随時に変更しております。
 ・京都府立医科大学附属病院 4月も随時に変更しております。
 ・宇治徳洲会病院      随時
 ・市立福知山市民病院    随時
 ・京都市立病院       随時
 ・京都医療センター     随時
 ・京都第一赤十字病院    随時
 ・京都岡本記念病院     随時
 ・京都第二赤十字病院    随時
 ・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター  随時

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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/about
◆相談のご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/consultation
◆図書・教材のご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/material
◆産業保健新着情報◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/archives/news
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/mailmagazine/back-number
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発 行 人 :松井 道宣   編 集 人 :清水 和義
編集協力:産業保健相談員・メンタルヘルス対策促進員・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp