バックナンバー
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京都産業保健総合支援センター メールマガジン310号 2025/12/1
発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
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当センター主催 産業医研修会ついて
12月~ 1月開催研修会 受付中
2月~ 3月開催研修会 12/19(金)午前受付開始予定
2025年4月以降実施の日医認定産業医研修会受講の単位管理等は、
日本医師会会員情報システム【MAMIS】に移行されました。
【MAMIS】マイページ登録を完了いただくようお願いいたします。
非会員の方も登録が必要です。
*日本医師会産業医部会連絡協議会
https://www.sangyo-doctors.gr.jp/Notice
・MAMIS稼働に当たっての留意点
・4月1日以降開催の認定研修会単位の閲覧について
・コロナ特例の終了について(2028年3月末)
*セミナー・研修の詳細・お申込み
https://www.kyotos.johas.go.jp/training-new
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◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇
1)厚生労働省 第2回「化学物質管理強調月間」を2月に開催
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◇事業場における「がん」の発生の把握の強化と自身の経験から思うこと◇
産業保健相談員(労働衛生工学) 岡本 浩
化学物質を製造し、または取扱う事業場において、1年以内に2人以上の労働者が同種のがんに罹患したことを把握したときは、都道府県労働局長に停滞なく報告する義務が発生する場合があります。「同種のがん」とは発生部位等医学的に同じものと考えられるがんであり、「把握したとき」とは、例えば退職者も含め10年以内に複数の者が同種のがんに罹患したことも含むとの解釈です。退職後の報告については「義務」から「望ましい」の表現に抑えられてはいますが。
定年退職後7年経過した72歳自身のことですが、令和7年2月に人間ドックの結果から「前立腺がん」の判定を受けました。まずは前立腺がんの疑いということで生検をします(結構痛い)。確定診断が下るまで2週間は要します。結果を聞くために名前を呼ばれて診察室に入る時は「死」を宣告されるのではないかとドキドキでした。がんに対する心の不安がピークになったことを覚えています。前立腺がんは骨に転移しやすいことから骨シンチの検査が引き続きあります。ペット検査が全身であるのに対して骨シンチは骨に特化した検査です。レントゲン撮影中に骨全体の画像が横目でよく見えますので不安をあおります。結果判定まで1週間要します。
がんのことを忘れるためと、ホルモン治療による筋力低下を防ぐために趣味の登山を月2回程度継続しました。山登りのしんどさはありますが、すべてのことを忘れて登り下りに集中することでストレスを解消できました。治療方法は自分で手術か放射線かを選択しますが、最先端医療を行っている府立医科大学附属病院の陽子線治療を受けることができました。陽子線照射は12日間の通院で、1回あたり20分程度と短く、これまでの不安を伴う検査とは異なり、希望のもてる治療でした。
前立腺は生殖器ですので、在職中に化学物質の影響がなかったともいえません。それを把握管理するのは誰か、退職後の自身にとって悩ましいがんの経験でした。
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◇ 最近の気になる話題から ◇
メンタルヘルス対策・両立支援促進員 岩澤 正明
最近は私たちを取り巻く環境、特に気候の変化を感じます。春、秋が短く、夏、冬の2シーズン到来かと思わせ、大好きな秋が短くなるのは残念でなりません。秋の紅葉と味覚が楽しめるこのシーズンは魅力的です。
12月に入り、師走という言葉のとおり、仕事も日常生活も忙しくなります。あっという間に過ぎていく昨今。少し落ち着いて過ごす時間も必要でしょう。忙しい毎日を送る中で趣味や楽しみを見つけることが、健康的な生活を送るうえで欠かせないことではないでしょうか。
「精神障害の労災請求件数の増加」厚生労働省発表資料「過労死白書」より
10月に厚生労働省発表資料では、令和6年度の精神障害の労災認定が、1,055件と初の1,000人越えで過去最多。労災請求件数も年々増加し3,780件と平成22年度の3倍以上となった。内容では、女性の事案の増加。業種別では医療・福祉がトップ。精神障害の要因では対人関係、パワハラといった職場環境に関する出来事が、令和4年から令和6年にかけて大きく増加となっている点がトピックスである。対策として、12月は年末に向け業務が繁忙になるため、ストレスからハラスメントが発生しやすくなることから、この時期に毎年、厚生労働省では「職場のハラスメント撲滅月間」として展開されますので、あらためて職場のハラスメント防止に向けての取り組みが必要と考えます。
一方、コンプライアンスの視点から見れば、ハラスメントなどのコンプライアンス違反を放置すると、これらは紛争や訴訟の原因となり、企業の信頼を損なうだけでなく、事業継続にも影響を与えることに繋がります。ハラスメント対策と従業員のメンタルヘルスを適切にケアすることは、CSR(企業の社会的責任)からも不可欠ではないでしょうか。もちろん心の健康が良好な状態であることが、コンプライアンス遵守の土台にもなるといえます。コンプライアンスとメンタルヘルスは別々の概念ではなく、企業の持続的な成長のために相互に深く関わっていると言えます。
「コンプライアンスとは」
企業の従業員や役員が、企業活動において、法令や社内規程、さらには社会的な規範・倫理に則って行動すること。(企業活動におけるリスクを最小限に抑え、社会からの信頼を得るために不可欠なものといえます)
【ハラスメント対策はどうしたらいいのでしょうか】
上記の状況から、ハラスメント防止を進めるための具体策などの情報はどこを見たらいいのでしょうか。厚生労働省委託事業「働く人のメンタルヘルスポータルサイト『こころの耳』ではパワハラ(パワーハラスメント・職場のいじめ)に関する情報が得られます。更に、職場のパワーハラスメントに関する詳細は「あかるい職場応援団」を検索すれば、ハラスメント関係資料のダウンロードもできます。ハラスメント対策研修動画も掲載されていますので、より具体的に事例と対策の理解が進むと思います。また最近話題になっているカスタマーハラスメントについては、業種別の取り組み支援内容やカスタマーハラスメント対策企業事例などが紹介されていますので参考に取組んで下さい。
メンタルヘルス対策のお問い合わせなどは、下記へお気軽にご相談下さい。
メンタルヘルス対策支援サービス
https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
働く人のメンタルヘルスポータルサイト『こころの耳』
https://kokoro.mhlw.go.jp/
明るい職場応援団
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/
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◇ 産業保健スタッフ研修会のご案内 ◇
■≪Web研修≫京都障害者職業センターの企業向け支援内容について
日時:令和7年12月11日(木) 14:00~15:00
講師:京都障害者職業センター 主任障害者職業カウンセラー 川瀬雅嗣氏
■はじめてのナッジ
日時:令和8年1月14日(水) 14:00~16:00
講師:関西労災病院 治療就労両立支援センター 保健師 老谷るり子氏
会場:アーバネックス御池ビル会議室 (東館2階)
■カスタマーハラスメントから職場を守るために
日時:令和8年1月16日(金) 14:00~16:00
講師:京都産業保健総合支援センター 相談員 加藤ゆみ
会場:アーバネックス御池ビル会議室 (東館2階)
■交流分析組織理論―ストレスチェック結果を分析する視点―
日時:令和8年1月27日(火) 14:00~16:00
講師:(株)ホリスティックコミュニケーション 豊田直子氏
会場:アーバネックス御池ビル会議室 (東館2階)
■腰痛予防対策(再発予防、重症化予防も含めた対策)
日時:令和8年2月17日(火) 14:00~16:00
講師:関西労災病院 主任理学療法士 野間健氏
会場:アーバネックス御池ビル会議室 (東館2階)
■≪Web研修≫協会けんぽを知ろう③~保健事業について
日時:令和8年2月18日(水) 14:00~15:00
講師:協会けんぽ京都支部
参加費:無料
お申込・詳細 https://www.kyotos.johas.go.jp/training#training02
※日医認定産業医の単位は付与されません。
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◇ 令和7年度 両立支援コーディネーター基礎研修 ◇
第6回・第7回(今年度最終)の募集期間は12月8日(月)~12月19日(金)。
オンライン形式(動画配信研修+WEBライブ講習)での開催です。
応募者多数の場合は厳正なる抽選のもと、受講者を決定いたします。
→https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx
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◇ 両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ ◇
メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
以下のアドレス宛てにご連絡ください。
労働者健康安全機構勤労者医療課
両立支援コーディネーター養成研修事務局
E-mail: co-ryoritu@m.johas.go.jp
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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇
当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に取り組む事業場の方からの相談に応じています。
→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/ryoritsu
*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
・京都大学医学部附属病院 毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
・京都市立病院 毎月第1金曜日(11:00~12:00)
・京都第二赤十字病院 随時
・京都第一赤十字病院 随時
・京都桂病院 随時
・京都医療センター 随時
・洛和会音羽病院 随時
・宇治徳洲会病院 随時
・京都山城総合医療センター 随時
・京都岡本記念病院 随時
・市立福知山市民病院 随時
・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時
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◇メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。
・管理監督者教育への講師派遣
・若年労働者教育への講師派遣
・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
関する支援
詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mental
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◇健康保持増進のための職場訪問支援サービスついて(無料)◇
仕事中の「転倒災害」や「腰痛」等の労働災害に向けて、産業保健相談
員が事業場を訪問して健康測定・チエック、社内セミナーの実施や実技指
導、運動アドバイス等を行います。
健康で安心して働ける職場環境の形成を支援するという産業保健の観点
から、理学療法士の相談員による「運動指導等を通じた労働者の健康保持
増進のための支援」を実施することとなりました。ぜひご利用ください。
詳細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/health-work-support-visit
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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/about
◆相談のご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/consultation
◆研修・セミナーのご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/training-new
◆図書・教材のご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/material
◆産業保健新着情報◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/archives/news
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mailmagazine/back-number
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TEL: 075-212-2600 FAX: 075-212-2700
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発 行 人 :松井 道宣 編 集 人 :田中 巧
編集協力 :産業保健相談員 メンタルヘルス対策・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター















