バックナンバー
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京都産業保健総合支援センター メールマガジン306号 2025/10/1
発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
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当センター主催 産業医研修会ついて
10月~11月開催研修会 受付中
2025年4月以降実施の日医認定産業医研修会受講の単位管理等は、
日本医師会会員情報システム【MAMIS】に移行されました。
【MAMIS】マイページ登録を完了いただくようお願いいたします。
非会員の方も登録が必要です。
*日本医師会産業医部会連絡協議会
https://www.sangyo-doctors.gr.jp/Notice
・MAMIS稼働に当たっての留意点
・4月1日以降開催の認定研修会単位の閲覧について
・コロナ特例の終了について(2028年3月末)
*セミナー・研修の詳細・お申込み
https://www.kyotos.johas.go.jp/training-new
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◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇
1)京都労働局 令和7年度「全国労働衛生週間」について
2)京都市立病院「みてみて!京都アピアランスケア展」のご案内
3)厚生労働省「働く女性の健康課題等に関する研修」のご案内
4)厚生労働省「産業医慢性痛セミナー」のご案内
5)産業医科大学「プレミアムセミナー」のご案内
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◇ 歯科特殊健康診断を受けておられますか? ◇
産業保健相談員(産業医学) 松井 大輔
2023年4月より、労働安全衛生法に基づく新たな化学物質規制が施行され、リスクアセスメントを基本とした管理への移行が始まりました。さらに2024年4月からは、化学物質管理者および保護具着用管理者の選任が義務化されています。
化学物質と歯科との関連では、労働安全衛生法第66条第3項に基づき、有害な業務に従事する労働者に対して、歯科特殊健康診断(化学物質による歯牙酸蝕症その他の疾患等の検査)を6か月以内ごとに1回実施することが必要です。対象となる化学物質は、塩酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、弗化水素、黄りんなど、歯やその支持組織に有害なものです。また、歯科特殊健康診断については、令和4年10月1日より、労働者数に関わらず(それ以前は50人以上の事業所のみ対象)、所轄労働基準監督署長への結果報告が義務化されました。さらに令和7年1月1日からは、結果報告の電子申請が義務化されています。
厚生労働省が令和2年に実施した調査によると、酸などを取り扱う事業所のうち、歯科特殊健康診断を実施している割合は全体で31.5%でした。50人以上の事業所では55.6%が実施している一方、50人未満の事業所では22.5%と低い水準でした。
私自身も歯科特殊健康診断を行っていますが、報告義務化の影響もあり、小規模事業所での実施が増えている一方で、大規模事業所でも未実施の例を目にします。法定健診ではありますが、私が担当する事業所では、健診をきっかけに口腔への健康意識が高まり、一般歯科健診を積極的に受診する従業員が増え、健康経営にもつながっていると実感しています。実施されない理由としては費用面のほか、「どこに依頼すればよいかわからない」という声も多く聞かれます。事業所で歯科特殊健康診断が議題に上がった際には、京都産業保健総合支援センターへご相談いただけますと幸いです。
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◇ 育児支援と治療と仕事の両立支援 ◇
メンタルヘルス対策・両立支援促進員 西村 和記
令和7年4月より産後パパ育休がより充実し、男性が配偶者の産後休業期間中に14日以上、育休を取得すると育児休業給付金の67%に13%が加算され計80%となり、社会保険料の免除と合わせると手取り収入が減少しないとされます。またこの13%は配偶者も就労して雇用保険に加入し育児休業給付を受ければ、同様に加算されます。
これら充実の影響もあるためか、4月以降の男性育休が急増した、と感じておられる人事労務担当者は多いのではないかと思います。当初は、業務の代替要員の確保にハラハラされていらっしゃった人事担当者や各リーダーも施行後半年が経過し、ある程度落ち着かれたかなと希望的に思っています。
10月から、もう準備はすでにされていると思いますが、育児期の柔軟な働き方を実現するための措置、それら措置の個別の周知・意向確認、そして両立支援として、妊娠・出産等の申出時と子が3歳になる前の個別の意向聴取、これらは「育児休業後の復帰時」や「労働者から申出があった際」等にも実施することが望ましいのは言うまでもありません。その意向についての配慮の義務が始まります。これらもすでに実施されている企業様も多いかと思いますが、改めてご確認下さい。
両立支援では、上記のように仕事と育児の両立支援とは別に、治療と仕事の両立支援について厚生労働省は「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」を当初は平成28年2月に作成し、その後データも充実され、現在は令和6年3月版が作成され、取り組みが進められています。
ガンをはじめ脳卒中、心疾患などかつて「不治の病」とされていた疾病も「長く付き合う病気」に変化しつつあり、病気にかかってもすぐに退職する必要に必ずしも当たらなくなっています。ただ本人が職場に迷惑をかけてしまうなどと自ら思い込んだり、仕事を優先しすぎて治療を適切に受けずに病気を悪化させてしまう事例も耳にします。
能力や意欲のある人材を「病気だから」と単純に敬遠せずに取り組むことは健康経営やワークライフバランス、ダイバーシティ経営の観点からも望まれます。わかりやすい法的根拠としては労働施策総合推進法の第6条で、労働者の労働時間の短縮その他の労働条件の改善その他の労働者が生活と調和を保ちつつその意欲及び能力に応じて就業することができる環境の整備について努力義務とされています。
この治療と仕事の両立支援につきまして京都産業保健総合支援センターで企業様を対象に支援活動をしています。個別訪問支援も可能ですので、どうぞご利用下さい。
京都産業保健総合支援センター 治療と仕事の両立支援サービス
https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu
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◇ 産業保健スタッフ研修会のご案内 ◇
■おとなの発達障がいセミナー≪Web研修≫
①「メンタルヘルスと発達障がい特性の理解について」
②「発達特性を有する労働者の職場での事例性に応じた対応と
専門家との連携について」
日時:令和7年10月17日(金) 13:30~16:30
講師:①大阪公立大学大学院医学研究科 神経精神医学
准教授 出口裕彦 氏
②産業医科大学医学部 両立支援室 室長 永田昌子 氏
■協会けんぽを知ろう ≪Web研修≫
①健康保険について
日時:令和7年10月22日(水) 14:00~15:00
②協会けんぽの健康宣言、企業における健康づくりサポートについて
日時:令和7年11月18日(火) 14:00~15:00
講師:協会けんぽ京都支部
■これからはじめる職場環境改善 ~スタートのための手引き~
日時:令和7年10月29日(水) 14:00~16:00
講師:京都産業保健総合支援センター
メンタルヘルス対策・両立支援促進員 花谷和雄
会場:アーバネックス御池ビル会議室 (東館2階)
■産業保健スタッフが知っておくと得する話
①働く人を支えるアトピー性皮膚炎ケア~疾病負荷と最新治療を踏まえて~
②変わりたくない人の心理を知り指導方法を~動機づけ面接法から~
日時:令和7年10月31日(金) 14:00~17:00
会場:キャンパスプラザ京都・ホール
講師:①京都大学大学院医学研究科 皮膚科学 助教 後藤和哉 氏
②どいクリニック 院長 土井たかし 氏
■産業現場で求められる糖尿病対策(重症化予防から両立支援)
~知っておきたい最新の知見と治療について~
日時:令和7年11月13日(木) 14:00~16:00
講師:なかじまちあき内科クリニック院長 中嶋千晶氏
会場:アーバネックス御池ビル会議室 (東館2階)
■京都障害者職業センターの企業向け支援内容について≪Web研修≫
日時:令和7年12月11日(木) 14:00~15:00
講師:京都障害者職業センター主任障害者職業カウンセラー 川瀬雅嗣氏
参加費:無料
お申込・詳細 https://www.kyotos.johas.go.jp/training#training02
※日医認定産業医の単位は付与されません。
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◇ 第16回がん分野勤労者医療フォーラムの開催について ◇
がんにおける治療と仕事の両立支援の取組状況を踏まえて、今後の両立支援のあり方を検討する「がん分野勤労者医療フォーラム」を今年も開催します。
日 時 :令和7年10月18日(土)13時00分~15時45分
開催形式:Web・会場のハイブリッド開催
(1) オンライン [Zoom](先着500名)
(2) 会場 TKPガーデンシティPREMIUM品川高輪口
*詳細・申込→https://www.tokyor.johas.go.jp/
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◇ 令和7年度 両立支援コーディネーター基礎研修 ◇
今年度の日程が公表されています。
第5回の申込期間は10月6日(月)~10月17日(金)です。
オンライン形式(動画配信研修+WEBライブ講習)での開催です。
応募者多数の場合は厳正なる抽選のもと、受講者を決定いたします。
≪詳細≫
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx
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◇ 両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ ◇
メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
以下のアドレス宛てにご連絡ください。
労働者健康安全機構勤労者医療課
両立支援コーディネーター養成研修事務局
E-mail: co-ryoritu@m.johas.go.jp
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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇
当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に取り組む事業場の方からの相談に応じています。
→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/ryoritsu
*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
・京都大学医学部附属病院 毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
・京都市立病院 毎月第1金曜日(11:00~12:00)
・京都第二赤十字病院 随時
・京都第一赤十字病院 随時
・京都桂病院 随時
・京都医療センター 随時
・洛和会音羽病院 随時
・宇治徳洲会病院 随時
・京都山城総合医療センター 随時
・京都岡本記念病院 随時
・市立福知山市民病院 随時
・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時
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◇メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。
・管理監督者教育への講師派遣
・若年労働者教育への講師派遣
・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
関する支援
詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mental
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◇健康保持増進のための職場訪問支援サービスついて(無料)◇
仕事中の「転倒災害」や「腰痛」等の労働災害に向けて、産業保健相談
員が事業場を訪問して健康測定・チエック、社内セミナーの実施や実技指
導、運動アドバイス等を行います。
健康で安心して働ける職場環境の形成を支援するという産業保健の観点
から、理学療法士の相談員による「運動指導等を通じた労働者の健康保持
増進のための支援」を実施することとなりました。ぜひご利用ください。
詳細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/health-work-support-visit
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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/about
◆相談のご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/consultation
◆研修・セミナーのご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/training-new
◆図書・教材のご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/material
◆産業保健新着情報◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/archives/news
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mailmagazine/back-number
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TEL: 075-212-2600 FAX: 075-212-2700
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発 行 人 :松井 道宣 編 集 人 :田中 巧
編集協力 :産業保健相談員 メンタルヘルス対策・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター