バックナンバー
**************************************************
京都産業保健総合支援センター メールマガジン304号 2025/9/1
発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
**************************************************
当センター主催 産業医研修会ついて
9月開催研修会 受付中
10月~11月開催研修会 9/5(金)午前受付開始予定
2025年4月以降実施の日医認定産業医研修会受講の単位管理等は、
日本医師会会員情報システム【MAMIS】に移行されました。
【MAMIS】マイページ登録を完了いただくようお願いいたします。
非会員の方も登録が必要です。
*日本医師会産業医部会連絡協議会
https://www.sangyo-doctors.gr.jp/Notice
・MAMIS稼働に当たっての留意点
・4月1日以降開催の認定研修会単位の閲覧について
・コロナ特例の終了について(2028年3月末)
*セミナー・研修の詳細・お申込み
https://www.kyotos.johas.go.jp/training-new
**************************************************
————————————————————————————————–
◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇
1)「令和7年度 かかりつけ医・産業医等うつ病対応力向上研修会」の
ご案内(12/11衛生管理者参加可)
2)第16回がん分野勤労者医療フォーラムのご案内
3)令和7年度「京都産業保健セミナー」及び「京都衛生管理者総会」開催
のご案内
4)「おとなの発達障がい」Webセミナーのご案内
————————————————————————————————–
**************************************************
◇ISO 25554:2024で読み解くウェルビーイング推進の第一歩◇
産業保健相談員(産業医学) 村田 理絵
近年、「ウェルビーイング」という言葉を耳にする機会が急増しました。
特に企業や職場においては、「ウェルビーイング経営」や「従業員の幸福度向上」といったキーワードが注目を集めています。
しかし一方で、「結局ウェルビーイングって何?」「どうやって実現すればいいの?」という声も少なくありません。
2024年11月に、国際標準化機構(ISO)が ISO 25554:2024 「高齢社会―地域や企業等におけるウェルビーイングを推進するためのガイドライン」を発行しました。
これを機にガイドラインを一読し、産業保健と社会教育の観点から要点を抽出しましたので一部ご紹介させて頂きます。この解説は実務経験に基づく専門的見解である旨、ご了承頂けましたら幸いです。
1.ISO 25554の概要
この規格は、高齢社会において、地域や企業などのコミュニティが、住民や従業員と共にウェルビーイング(快適かつ健康で幸福な状態)を実現・改善するための進め方を示しています。実務に活用しやすいよう、ガイドラインのポイントを5ステップに集約しました。
①ウェルビーイングの「概念」と「期待成果」を定義する
②評価のしかたを決める
③サービスや活動をつくる
④成果をチェックする
⑤改善につなげる
ISO 25554では、PDCAのような流れ(Plan→Do→Check→Act)を使って、「やりっぱなし」ではなく、継続的に改善していく仕組みを作っていくことが重要とされています。特徴的なのは、ウェルビーイングの状態を一律に定義せず、組織や地域ごとに自ら定義し、持続的に高めることを推奨している点です。
2.ウェルビーイング推進の“第一歩”とは?
人生100年時代、65歳からの余暇は35年にもなります。
「老後=余生」ではなく、「再挑戦・再創造」の時代といわれています。
この長い時間を充実した人生(Well-being)にするためには、
・自己の可能性を広げる
・生活の質を高める
・働き方・学び方をアップデートする
ことが必要です。
そしてこれは、個人だけでなく、地域や職場という場での学び合いによって実現しやすくなります。つまり、ウェルビーイング推進の第一歩は、
「私たちにとってのウェルビーイングとは何か?」を共に考え、学び合う 社会教育の場 を持つことだと考えています。
そして、これらは、ISO 25554の5ステップの出発点であり、社会教育の目的である「共に学び、共により良い社会をつくる」に直結します。
まずは、ご自身にとってのウェルビーイングとは何か、振り返ってみることから始めてみませんか。
<参考>
国立研究開発法人産業技術総合研究所
ウェルビーイング重視社会への転換を促す国際規格ISO 25554が発行 https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20241209/pr20241209.html
一般財団法人日本規格協会
【前編】ウェルビーイング重視社会への転換を促す国際規格ISO 25554が発行
https://webdesk.jsa.or.jp/common/W10K0620/?id=1358
【後編】ウェルビーイング重視社会への転換を促す国際規格ISO 25554が発行
https://webdesk.jsa.or.jp/common/W10K0620/?id=1359
看護職等研修会のご案内
今年度は、以下テーマにした研修会を企画・準備中です。
予定内容
・「最新のアレルギー性皮膚疾患」と「動機づけ面接法」の2部制
10月31日(金) 14時~17時
・「最新の糖尿病治療と仕事との両立支援」
11月13日(木) 14時~16時
・「我が社の健康経営の取り組みについて」
事例紹介と参加者同士の意見交換
日程未定 詳細は、近日ご案内します。
多くの皆さまのご参加をお待ちしています!
**************************************************
◇ お寺のお手伝いから見えるもの ◇
メンタルヘルス対策・両立支援促進員 花谷 和雄
皆さん、お墓参りに行ってますか?
私が縁あってお寺の行事を手伝いだしてから60年以上になります。お寺に嫁いだ叔母からの頼みでスタートしたのですがお寺というものが意外と性に合っていたのか気づけば半世紀を優に超えてしまいました。勿論、毎日ではなく、大きな法要の都度手伝いに行くのですが法要の準備・後片付け、本堂や周囲の掃除から始まり先々代の住職の時は、小僧のように住職の棚経の運転手などをして来ました。当時の住職にも可愛がってもらいお寺全体の雰囲気や住職の立ち振る舞いや雑談を通じて様々な体験をすることが出来私の人生に大きな影響を受けました。
先日も法要の受付をしたのですが昔は、お布施を必ず金封に入れて納められました。ところが最近は、原則むき出しです。先日の法要でお参りされる檀家の方は、200人ほどですが金封に入れてこられる檀家は数人程度になりました。中には、財布から直接出される方もおられます。細かいことですがこれまでの習慣が変わっていくことを実感していますし、この他にも時代とともに変化した習慣は多くあると思います。
それから感じるのは、高齢化です。以前は、小さい子どもを連れて参詣される檀家が多くありましたが最近お子さん連れは非常に少なくなりました。高齢化に伴い参詣される人数も減ってきています。お寺にお参りするという習慣が次世代に上手く引き継がれていないと感じています。
私がお手伝いを始めてから今の住職が3代目なのですが現在この住職は、郡部の3件のお寺の住職を兼任されています。郡部では、過疎化そして高齢化が顕著で住職が常駐出来る状態にはないそうです。そして、この状態は、日本全国に広がっています。
これは単にお寺(仏教)のみの問題ではありません。都市部以外では、お寺は、コミュニテイの大きな役割を担ってきたのでお寺が機能しなくなると地域の活力がそがれていくのです。住職もそれを肌で感じておられるようです。最近は、お寺の存在意義が小さくなっているようです。しかし、地域の大小のお寺の存在が地域のまとまりと文化の継承を担って来ました。私は、お寺の存続は、日本文化を守り我々の精神性を保持出来る大きな要素と考えています。大袈裟かも知れませんがお寺の減少は、日本文化の衰退と直結しますので現状を憂慮しています。
皆様もお墓参りをすることによって日本の文化・習慣を見直すきっかけにされては如何でしょう。
**************************************************
◇ 産業保健スタッフ研修会のご案内 ◇
『労働者への睡眠改善アプローチ』
日時:令和7年8月8日(金) 14:00~16:00
会場:アーバネックス御池ビル東館 2階会議室
講師:関西労災病院 保健師 老谷るり子 氏
『「おとなの発達障がい」セミナー』 Web(Zoom)研修
日時:令和7年10月17日(金) 13:30~16:30
講師:大阪公立大学大学院 出口裕彦 氏
産業医科大学 永田昌子 氏
参加費:無料
お申込・詳細
https://www.kyotos.johas.go.jp/training#training02
※日医認定産業医の単位は付与されません。
**************************************************
◆『若年性認知症の方の就労継続支援(共催:京都府)』のご案内
日時:令和7年9月30日(火) 14:00~16:00 ※7/14,8/25研修会と同一内容
場所:京都府医師会館
講師:京都府医師会認知症策対担当理事 西村幸秀 氏
京都第二赤十字病院こころの診療科 医長 大矢希 氏
≪お申込≫
産業医
https://www.kyotos.johas.go.jp/seminar/seminar_view.php?cate=1
産業医以外
https://www.kyotos.johas.go.jp/seminar/seminar_view.php?cate=2
**************************************************
◇ 第16回がん分野勤労者医療フォーラムの開催について ◇
がんにおける治療と仕事の両立支援の取組状況を踏まえて、今後の両立支援のあり方を検討する「がん分野勤労者医療フォーラム」を今年も開催します。
日 時 :令和7年10月18日(土)13時00分~15時45分
開催形式:Web・会場のハイブリッド開催
(1) オンライン [Zoom](先着500名)
(2) 会場 TKPガーデンシティPREMIUM品川高輪口
*詳細・申込→https://j-lppf2.jp/jisha-taikai2025/
**************************************************
◇ 令和7年度 両立支援コーディネーター基礎研修 ◇
今年度の日程が公表されています。
オンライン形式(動画配信研修+WEBライブ講習)での開催です。
応募者多数の場合は厳正なる抽選のもと、受講者を決定いたします。
≪詳細≫
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx
**************************************************
◇ 両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ ◇
メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
以下のアドレス宛てにご連絡ください。
労働者健康安全機構勤労者医療課
両立支援コーディネーター養成研修事務局
E-mail: co-ryoritu@m.johas.go.jp
**************************************************
◇ 労災疾病等医学研究普及サイトの御案内 ◇
「中皮腫パネル」について
「中皮腫パネル」は、中皮腫診断に携わる医療関係者を対象とし、中皮腫の確定診断が困難であった症例について、パネル形式により参加者全員で診断を行うものです。
令和7年度は9月13日(土)に広島大学において開催を予定しています。
詳細
→ https://www.research.johas.go.jp/asbestokenshu/
**************************************************
◇メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。
・管理監督者教育への講師派遣
・若年労働者教育への講師派遣
・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
関する支援
詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mental
**************************************************
◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇
当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に取り組む事業場の方からの相談に応じています。
→ https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/ryoritsu
*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
・京都大学医学部附属病院 毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
・京都市立病院 毎月第1金曜日(11:00~12:00)
・京都第二赤十字病院 随時
・京都第一赤十字病院 随時
・京都桂病院 随時
・京都医療センター 随時
・洛和会音羽病院 随時
・宇治徳洲会病院 随時
・京都山城総合医療センター 随時
・京都岡本記念病院 随時
・市立福知山市民病院 随時
・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時
**************************************************
◇健康保持増進のための職場訪問支援サービスついて(無料)◇
仕事中の「転倒災害」や「腰痛」等の労働災害に向けて、産業保健相談
員が事業場を訪問して健康測定・チエック、社内セミナーの実施や実技指
導、運動アドバイス等を行います。
健康で安心して働ける職場環境の形成を支援するという産業保健の観点
から、理学療法士の相談員による「運動指導等を通じた労働者の健康保持
増進のための支援」を実施することとなりました。ぜひご利用ください。
詳細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/health-work-support-visit
**************************************************
◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/about
◆相談のご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/consultation
◆研修・セミナーのご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/training-new
◆図書・教材のご案内◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/material
◆産業保健新着情報◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/archives/news
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mailmagazine/back-number
**************************************************
メールマガジンのお申込み・配信アドレスの変更、配信解除
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/mailmagazine
メールの内容・その他のお問合せ
https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/inquiry
TEL: 075-212-2600 FAX: 075-212-2700
**************************************************
発 行 人 :松井 道宣 編 集 人 :田中 巧
編集協力 :産業保健相談員 メンタルヘルス対策・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター