バックナンバー

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京都産業保健総合支援センター メールマガジン273号 2024/4/1

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
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        当センター主催 産業医研修会ついて

        4月~5月開催研修会 受付中

  *ホームページをリニューアルしました。
   申込完了メール(自動)を受信されたことにより受付完了となります。
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 *セミナー・研修の詳細・お申込み
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/training-new   
 *日本医師会の産業医情報(資格更新の特例措置、Web研修会等)
  → https://www.sangyo-doctors.gr.jp/

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◇ 産業医としての立ち位置 ◇
    産業保健相談員(産業医学)  櫻木 園子

 産業医稼業(?)も20年を超え、巡航しているような気分になります。時々、エアーポケットにはまってわたわたすることはありますが、とりあえずはけが人もなく飛行できているのかなと。慢心に陥らないよう注意したいです。

 産業医研修の後で、「会社からこんなことを言われて困っている」という相談を受けることがあります。本来は人事担当者が本人に伝えるべきことを、産業医から言ってもらいたい、というようなことです。「今の状態ではこの仕事は任せられない」「異動してもらいたい」など、本人が嫌な気持ちになりそうなことを、言いたくない。人としての感情は理解できますが、それは人事の仕事でしょ、と言いたくなります。というか、言っています。産業医はあくまで、「会社がさせようとしている仕事は本人の健康状態に照らして問題はないか、どのような配慮をすればその業務に従事できるか」について意見を述べる立場です。従業員からも、「あの仕事ならできると思う」と希望の業務に就かせるよう会社に意見を述べてほしい、と言われることもありますが、誰をどの業務に就かせるかは会社に裁量権があるので、産業医が決めることではありません。ある先輩が「産業医は中立、というより独立」とおっしゃっていて、なるほど、と思いました。会社の言い分も、本人の言い分も、どちらもわかります。それが完全には両立しないときに、落としどころを見つけていきます。それぞれが不満を抱えながらの決着になります。間に立って中立、というのではなく、医学的判断と職場の状況をある程度理解して、客観的に意見を述べます。結果としては、会社の事情に寄ることもあれば、本人の希望に近づくこともある。常に50:50というわけではありません。

 公平・誠実に、気持ちは寄り添って、という理想に近づくべく、自動操縦の巡航でもしっかりモニターを監視しながら、精一杯取り組んでいきたいものです。

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◇ 仕事について ◇
    副所長  小見 伸雄

 新年度を迎え、そもそも何故「仕事」をしなければいけないかということを少し考えてみました。
 こんな笑い話があります。ある南の島へある商社の営業マンが視察に来ました。現地の人はそれこそ仕事のペースはのんびりでお昼休みになればココナッツの木にハンモックを吊り長いお昼寝の時間となります。
営業マンは言いました、
 「君達はもう少し仕事の効率というものを考えなければダメだ」
島の人は聞きました、
 「効率的に仕事をしてどうなるのだ。」
営業マンは、
 「会社の売り上げは上がり君達の給料も増える」
島の人は、
 「お金が沢山貰えたらどうなるのか。」
営業マンは、
 「お金が沢山有れば君はここにココナッツの精製工場をたてるのだ。そして世界中にココナッツオイルを輸出して儲ける。そうすれば莫大な金が手に入ることになる。」
島の人は、
 「莫大なお金で何をするのだ。」
営業マンは、
 「儲けた金でプール付きの豪邸を建てる。豪邸にはプールもある。そこで君らは優雅な時間を過ごすことが出来る。ワインでも飲みながらゆったりとハンモックにゆられて眠ることが出来る。」
最後に島の人は、
 「そんな事なら、今やってるよ。」
 当然、現代社会において、生きる糧を得るための「仕事」という観点からは、人間は逃れることは出来ないと思います。
 しかし、笑い話の例で分かりますように余剰なお金があるからといって、必ず幸せな人生が生じてくるかとなると少し疑問も残ります。では、いったい何で仕事をするという事柄に対してどうやって意味を持たせていけばよいのでしょうか。
 これは個人的な考えですが、会社という組織は何らかの商品やサービスを生み出して対価を貰っています。その組織を優秀なものにつくりあげていく作業というのは、かなり大きな仕事のモチベーションとなるのではないかと感じています。
 そこで働く人たちが力を合わせ、心を合わせ、誇りを持って、一つの目標に向かって行くという道のりはとても感動的なものであり、その道中でお互いを思いやる心といったものは、人を大きく成長させてくれるものだと思っています。
 最後に、ある雑誌で「仕事」に対するこんな言葉を見つけましたのでご披露したいと存じます。
 「天職というのは、見つかったり見つけたりするものではなく、
  『生涯を懸けてこの仕事をしよう』と覚悟をきめることだ。」
 どうぞ、本年度も京都産業保健総合支援センターをよろしくお願い申し上げます。

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    両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ

  メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
  以下のアドレス宛てにご連絡ください。

       労働者健康安全機構勤労者医療課 
       両立支援コーディネーター養成研修事務局
       E-mail: co-ryoritu@honbu.johas.go.jp

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    高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)からのご案内    
      ~難病患者の就労困難性に関する調査研究~

 高齢・障害・求職者雇用支援機構においては、就労経験のある3,000名以上の難病患者、事業所、地域支援機関の調査により、難病の様々な症状による職場での支援ニーズを明らかにした「難病患者の就労困難性に関する調査研究」の報告書を3月末に公表しました。ホームページ(※)からダウンロードできますので、御活用ください。
 https://www.nivr.jeed.go.jp/research/report/houkoku/houkoku172.html

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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇

  メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

   ・管理監督者教育への講師派遣
   ・若年労働者教育への講師派遣
   ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
   ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
   ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
    関する支援
    詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/mental

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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇

 当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
 取り組む事業場の方からの相談に応じています。
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu

*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
  ・京都大学医学部附属病院  毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
  ・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
  ・京都市立病院       毎月第1金曜日(11:00~12:00)
  ・京都第二赤十字病院    随時
  ・京都第一赤十字病院    随時
  ・京都桂病院        随時
  ・京都医療センター     随時
  ・洛和会音羽病院      随時
  ・宇治徳洲会病院      随時
  ・京都山城総合医療センター 随時
  ・京都岡本記念病院     随時
  ・市立福知山市民病院    随時
  ・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時

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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
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発 行 人 :松井 道宣  編 集 人 :小見 伸雄
編集協力 :産業保健相談員 メンタルヘルス対策・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター  https://www.kyotos.johas.go.jp