バックナンバー

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京都産業保健総合支援センター メールマガジン269号 2023/12/1

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
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       当センター主催 産業医研修会ついて

         12月・1月開催研修会  受付中

  *ホームページをリニューアルしました。
   申込完了メール(自動)を受信されたことにより受付完了となります。
 「kyotos.johas.go.jp」ドメインからのメールが受信できるよう
  設定のご確認をお願いたします。 

  
 *セミナー・研修の詳細・お申込み
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/training-new   
 *日本医師会の産業医情報(資格更新の特例措置、Web研修会等)
  → https://www.sangyo-doctors.gr.jp/

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  ◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇

1)2023年度 両立支援シンポジウム ~組織経営で捉える「治療と仕事
 の両立支援」~のご案内

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◇ COVID-19感染症と嗅覚障害について ◇
    産業保健相談員(産業医学)  安野博樹

 巷では、一体あのコロナ禍は何だったのかというような活況を呈していますが、医療機関においては令和5年11月現在、インフル・コロナそれぞれの感染がダラダラと継続している状況です。

 さてコロナ感染で脚光を浴びたのが「嗅覚障害」ではないでしょうか。私は大学院時代に嗅覚障害(主にその再生)の研究を4年間行っておりました。

 コロナ感染はコロナウイルスが人間の細胞にあるACE2受容体に結びつくことによって成立します。そのACE2受容体は鼻粘膜に特に豊富に存在しており、それにより鼻粘膜細胞(嗅神経細胞を含む)の炎症だけではなく、死滅をも引き起こします。よって他の細菌・ウイルスよりも嗅覚障害を高率に発症させます。文献にもよりますが大体コロナに感染すると約80%に嗅覚障害が発症します。ただし、その後10~14日後には有意に回復しているというデーターがほとんどでした(参考文献の省略をお許しください)。

 また味覚障害も有名ですが、嗅覚障害による風味障害が主で、純粋な味覚障害は希です。要は鼻をつまんで(嗅覚障害)食事をすると、ほぼ味気ない食事となる(味覚障害ではなく風味が落ちる)のと同じ原理です。

 またコロナに感染しても嗅覚障害が軽度の場合には自覚がない場合もあります。それは視覚の情報が邪魔をしている場合があるからです。例えばカレーを見て食べると、脳が「これはカレーだ」と認識して、実際はカレーの匂いが匂っていないにもかかわらず、カレーの匂いがしているつもりになってしまいます。もしコロナに感染した場合は、必ず料理の匂いを近づけて嗅いでみてください。怪しい場合は目を閉じて(視覚の情報を遮断する)誰かにカレーやコーヒーなどの特徴ある匂いのものを近づけてもらい正解したかを確認してください。

 もしコロナに感染し嗅覚障害を発症した場合、まずは近くや、かかりつけの耳鼻咽喉科に電話などで連絡の上、御受診ください。

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◇ 日本語という言葉について感じること ◇
    メンタルヘルス対策促進員  今坂 一郎

 ひと昔前には、読み書きそろばんといわれて、日本語では読み書きが重んじられ、話すことは軽く扱われていました。もっぱら日本語での読み書きと話すことしかできないのですが、日頃から日本語という言葉の特徴や不可思議さを感じています。漢字とひらがなに加えて、近年目につくカタカナの多用と言葉の短縮化にも戸惑っています。

 例えば「情報」「インフォメーション」という言葉です。「情」には情味や情けの意味があり、「報」には報いるという意味があるにもかかわらず、メディアなどで「情報社会」と合成して使われる状態に違和感を抱いています。また一人称についていいますと、英語でしたら「I」の一語で済まされるのに、日本語では「私」「僕」「我」「自分」などと多種類が使いわけされ、しかもほとんどの場合は主語がなくても通じています。

 欧米の言葉は、事実と言葉との関係が密接であり、裁判でも証言した言葉が強く証拠として扱われ、法律や公文書が大切にされます。しかし日本語で事実を正しく伝えようとする場合、事実よりも心情すなわちどう思っているのかが重んじられ、前後の関係や連想なしに伝えますと誤解されてしまうことが多いです。言葉と言葉を使う人の関係も重視されますので、事実を確認する言葉としては使いにくいです。

 「AはBである」というと、断言し過ぎる、言い方が良くないと批判されます。書き言葉と話し言葉の間には「だ、である」と「です、ます」という違いがあって、話し言葉で客観的に事実を伝えるのは容易ではありません。国会などで官僚の書いた原稿を読む政治家の姿を眺めていますと、心情のずれを感じます。また最近の新聞記事やテレビ放送を見ていても、ウクライナやガザ地区の具体的な状況が見えてきません。

 国際社会のただ中にあって、日本語の持つ特性のことをしばしば考えます。言葉には暗示感化力があることを実感するため、日本や日本人のあり方へと妄想が広がります。上述したことは、カウンセリングにおける課題の一つとも捉えています。深遠なテーマを取りあげたうえでの断片的な記述に過ぎないことをお詫びします。

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       産業保健スタッフ研修会のご案内

*おとなの発達障がい  2回シリーズ Web(Zoom)
 ・1回目 メンタルヘルスと発達障がい特性の理解について
  日時:令和5年12月26日(火) 14:00~16:00 
  講師:大阪公立大学大学院 神経精神医学 教授 井上 幸紀 氏
 ・2回目 発達特性を有する労働者の職場での事例性に応じた対応と
       専門家との連携について
  日時:令和6年1月16日(火) 14:00~16:00 
  講師:産業医科大学 医学部 両立支援室 室長 永田 昌子 氏

*働く女性の健康課題と知っておきたい制度
  ~男女共に働きやすい職場づくりのために~
  日時:令和6年1月25日(木) 14:00~16:00 
  会場:アーバネックス御池ビル2階会議室
  講師:株式会社JUMOKU 代表取締役 長井聡里 氏

*金属アーク溶接等作業の法規制で必要とされる措置等について
  日時:令和6年1月26日(金) 14:00~15:30 Web(Zoom)
  講師:京都産業保健総合支援センター 相談員 岡本 浩

詳細・お申込: https://www.kyotos.johas.go.jp/training#training02
 ※日医認定産業医の単位は付与されません。

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     令和5年度 保健師・看護師交流会のご案内

沖縄、京都・滋賀、奈良、和歌山の各会場をオンラインで結んだ一体的イベント
~幸福は無限の経営資源 幸福経営の視点から『従業員の健康づくり』を考える~

12月8日(金)13:30~16:00
 京都・滋賀会場
  滋賀産業保健総合支援センター 大津商中三楽ビル8F会議室

第一部 学習会(50分)
 講師:大角玉樹教授(琉球大学国際地域創造学部経営プログラム教授)
 「経営学の視点からの従業員の健康づくり」

第二部 対談(30分)
 大角教授×各産保センターの産業保健専門職との対談
 「平均寿命と産業保健との意外な関係」

第三部 交流会(35分)
 会場参加者同士の交流・疑問を解消

*参加申し込みはこちら↓↓
https://www.kyotos.johas.go.jp/seminar/seminar_view.php?mode=detail&id=64

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    両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ

  メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
  以下のアドレス宛てにご連絡ください。

       労働者健康安全機構勤労者医療課 
       両立支援コーディネーター養成研修事務局
       E-mail: co-ryoritu@honbu.johas.go.jp

 *令和5年度 第6回・7回「両立支援コーディネーター基礎研修」の
  募集は12月6日(水)13時~開始します。
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx

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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
  メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

   ・管理監督者教育への講師派遣
   ・若年労働者教育への講師派遣
   ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
   ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
   ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
    関する支援
    詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/mental

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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇

 当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
 取り組む事業場の方からの相談に応じています。
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu

*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
  ・京都大学医学部附属病院  毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
  ・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00)
  ・京都市立病院       毎月第1金曜日(11:00~12:00)
  ・京都第二赤十字病院    随時
  ・京都第一赤十字病院    随時
  ・京都桂病院        随時
  ・京都医療センター     随時
  ・洛和会音羽病院      随時
  ・宇治徳洲会病院      随時
  ・京都山城総合医療センター 随時
  ・京都岡本記念病院     随時
  ・市立福知山市民病院    随時
  ・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時

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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/about
◆相談のご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/consultation
◆研修・セミナーのご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/training-new
◆図書・教材のご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/material
◆産業保健新着情報◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/archives/news
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 https://www.kyotos.johas.go.jp/mailmagazine/back-number

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発 行 人 :松井 道宣  編 集 人 :小見 伸雄
編集協力 :産業保健相談員・メンタルヘルス対策促進員・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター  https://www.kyotos.johas.go.jp