バックナンバー

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京都産業保健総合支援センター メールマガジン268号 2023/11/1

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
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       当センター主催 産業医研修会ついて

      10月・11月開催研修会  受付中
      12月・ 1月開催研修会 11月6日(月)受付開始予定

  *ホームページをリニューアルしました。
   申込完了メール(自動)を受信されたことにより受付完了となります。
 「kyotos.johas.go.jp」ドメインからのメールが受信できるよう
  設定のご確認をお願いたします。 

  
 *セミナー・研修の詳細・お申込み
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/training-new   
 *日本医師会の産業医情報(資格更新の特例措置、Web研修会等)
  → https://www.sangyo-doctors.gr.jp/

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◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇

1)「おとなの発達障がい」WEBセミナーのご案内
2)  主催:沖縄・奈良・和歌山・京都・滋賀産保センター
  「令和5年度 保健師・看護師学習交流会」のご案内
3)  日本医師会 令和5年度産業医Web研修会の開催について

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◇ 新任のご挨拶 ◇
    産業保健相談員(産業医学)  西尾 学

8月1日より産業医学相談員を務めさせていただく西尾 学 (にしお まなぶ)と申します。平成4年京都府立医科大学卒業後、同大学旧第三内科から同大学循環器腎臓内科学に所属しており、現在は京都田辺中央病院で救急センター長・総合診療科部長・循環器内科として主に救急内科、総合診療科、循環器内科診療に従事しております。

産業医としては、京都田辺中央病院健康管理センターからの依頼により、10年近く京田辺市周辺の小規模事業所数か所の嘱託産業医として産業医活動を行ってきております。産業医活動の変化として、以前は職場安全環境の整備が非常に重要でありましたが、最近はそれに加えて職員の健康管理の対応に追われることが多いと痛感しております。比較的若年者が多い産業医学の現場で、健康診断にて生活習慣が明らかに乱れている検査結果を目の当たりにして、その行動変容を図ることは非常に難しいですが、ほんの少しの改善がその後の生活習慣病の発症予防に大きくつながると思いますので、できることから少しずつ介入していくのが重要であると思います。

なお、普段は病院勤務で内科・循環器科診療を行っておりますので、その経験を活かして内科疾患への対応などでお困りの事に対してお助けできることがあれば良いかと思っております。
何分まだまだ経験が浅く、ご迷惑をお掛けすることと思いますが、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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◇ 口腔機能の低下は筋力や歩行速度に関連します ◇
    産業保健相談員(産業歯科) 松井 大輔

 平成元年より厚生労働省と日本歯科医師会が推進している8020運動(80歳になっても20本以上自分の歯を保つ)は、開始当初は約7%であった8020達成者が平成28年には50%を超えました。8020達成者の増加につれて、むし歯や歯周病の治療による形態の回復から、摂食嚥下や咀嚼機能等の機能の回復への移行の必要性が謳われるようになってきました。

 平成30年より口腔機能の低下を認める高齢者の口腔機能に関する検査や継続的な管理を評価することが拡充され、「口腔機能低下症」*1という病名が保険導入されました。オーラルフレイルが「口腔機能の軽微な低下が顕在化してきた状態」であるのに対し、口腔機能低下症は「疾患」であることを区別して理解する必要があります。口腔機能低下症は7つの検査項目のうち3つ以上の検査で不良と判定されると口腔機能低下症と診断されます。検査は歯科医院で受けることができますが、検査を実施されていない医院もありますので、受診される前にホームページ等での確認をお願いします。

 保険導入当初は65歳以上が検査の対象でしたが、現在は50歳以上が対象となっております。日本の高齢者を対象とした研究では、口腔機能低下症がサルコペニアやフレイルと関連していると報告されています。そのため労働者の転倒事故防止には口腔機能低下症の予防が必要になるのではと思われます。

 口腔機能の維持管理については個人の問題として捉えるだけはなく、産業保健の一環として、定期的な歯科健診の提供や、正しい歯磨きの指導など、口腔ケアの啓発を行うことも重要です。口腔に関するお悩みがあればセンターにご連絡いただけますと幸いです。

*1「口腔機能低下症」
  口腔機能低下症は、加齢だけでなく,疾患や障害など様々な要因に
  よって,口腔の機能が複合的に低下している疾患。
  詳しくは、日本老年歯科医学会HP

https://www.gerodontology.jp/committee/file/oralfunctiondeterioration_document.pdf

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◇ 最近取り組んでいること ◇
    メンタルヘルス対策促進員  花谷 和雄

最近、尺八の音色に興味を持ち、習うことにしました。まだまだ十分に音を出せないのですが下手なりに楽しく、柔らかく心にしみこむような音色に癒やされています。 やっているうちにカウンセラーの性なのかこの音色をメンタルケアに使えないかと考えるようになりました。
そこから芸術療法と言う心理療法があったとこを思い出しました。
芸術療法と言うのは、ご存じのように「さまざまな芸術作品を創造する活動に従事することを通じて、心身の健康を回復することを目的とする心理的治療全般のこと。」と定義されています。
これらのほとんどが実践のなかからその効果が経験的に評価されたテクニックが発展してきたもので、“絵画(描画)療法” “音楽療法” “詩歌療法” “箱庭療法” “陶芸療法” “コラージュ療法” “舞踏療法”などが挙げられます。
この概念を応用すれば尺八も十分芸術療法に使えるのではないかと考えました。
数ある楽器の内でも尺八は、金属を全く使用せず竹という天然素材のみを使った楽器なのでその音色は、まろやかで自然な流れで耳に入ってきます。
また、尺八の吹奏の方法は、腹式呼吸そのものです。尺八は、吹奏楽器なので肺活量が必要とか強く吹かないと音が出ないのではと思われますが実際には漏れる程度の息で演奏するので正にリラクゼーションで行う呼吸法そのものなのです。
尺八は、「首振り3年」と言われているように尺八を手にしても殆どの人が直ぐには音を出せません。従って音を出せるようになると言うことが成功体験に繋がりコントロール感を得られます。
これらの効果を総合して私は、音楽療法の派生として尺八を使ったセラピーを模索中です。
ただ、クライエントが心身共に楽器を扱える程度の健康状態であることが条件となるのでハードルは高いのですが尺八演奏は、年齢性別に関係なく出来ますので応用範囲は広いと考えています。また、音楽を通じて得られる心の安らぎや満足感は、良好な結果が期待出来そうです。
たまたま、協力してくれる友人に恵まれて手探りですが実験中である程度の手応えを感じています。具体的なプログラムを作成するには、もう少し時間がかかると思いますがカウンセラーとしての集大成としてこの計画を実現したいと考えています。

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       産業保健スタッフ研修会のご案内

*発達発達障害者の理解と職場での対応
   日時:令和5年11月8日(水) 14:00~16:00
  場所:アーバネックス御池ビル東館 2階会議室
  講師:京都産業保健総合支援センター 相談員 山下 恵子

*おとなの発達障がい(2回シリーズ Web(Zoom))
 ・1回目 メンタルヘルスと発達障がい特性の理解について
  日時:令和5年12月26日(火) 14:00~16:00 
  講師:大阪公立大学大学院 神経精神医学 教授 井上 幸紀 先生
 ・2回目 発達特性を有する労働者の職場での事例性に応じた対応と
       専門家との連携について
  日時:令和6年1月16日(火) 14:00~16:00 
  講師:産業医科大学 医学部 両立支援室 室長 永田 昌子 先生
    詳細リーフレット
   https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/wp-ontent/uploads/2023/10/c890232120b5880ffffd5b3a6c4e40f5-1.pdf

*金属アーク溶接等作業の法規制で必要とされる措置等について
  日時:令和6年1月26日(金) 14:00~15:30 Web(Zoom)
  講師:京都産業保健総合支援センター 相談員 岡本 浩

詳細・お申込: https://www.kyotos.johas.go.jp/training#training02
 ※日医認定産業医の単位は付与されません。

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     令和5年度 保健師・看護師交流会のご案内

沖縄、京都・滋賀、奈良、和歌山の各会場をオンラインで結んだ一体的イベント
~幸福は無限の経営資源 幸福経営の視点から『従業員の健康づくり』を考える~

12月8日(金)13:30~16:00
 京都・滋賀会場
  滋賀産業保健総合支援センター 大津商中三楽ビル8F会議室

第一部 学習会(50分)
 講師:大角玉樹教授(琉球大学国際地域創造学部経営プログラム教授)
 「経営学の視点からの従業員の健康づくり」

第二部 対談(30分)
 大角教授×各産保センターの産業保健専門職との対談
 「平均寿命と産業保健との意外な関係」

第三部 交流会(35分)
 会場参加者同士の交流・疑問を解消

*参加申し込みはこちら↓↓
https://www.kyotos.johas.go.jp/seminar/seminar_view.php?mode=detail&id=64

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   高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)からのご案内
      ~「精神障害者雇用管理ガイドブック」~

高齢・障害・求職者雇用支援機構においては、精神障害者の雇用管理上のノウハウをまとめた「精神障害者雇用管理ガイドブック」を作成しており、ホームページからダウンロード(※)できますので、御活用ください。

https://www.nivr.jeed.go.jp/research/kyouzai/kyouzai71.html

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  労災疾病等医学研究普及サイトの御案内

  「治療と仕事の両立支援コーディネーターマニュアル」について

https://www.kyotos.johas.go.jp/wp/wp-content/uploads/2023/10/2023CD-m..pdf

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    両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ

  メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
  以下のアドレス宛てにご連絡ください。

       労働者健康安全機構勤労者医療課 
       両立支援コーディネーター養成研修事務局
       E-mail: co-ryoritu@honbu.johas.go.jp

 *令和5年度 第6回・7回「両立支援コーディネーター基礎研修」の
  募集は12月6日(水)13時~開始します。
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx

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      第33回日本産業衛生学会全国協議会のご案内 

 10月27日(金)~29日(日)にYCC県民文化ホールおよび山梨県立図書館にて第33回日本産業衛生学会全国協議会が開催されました。
 オンデマンド配信(配信期間:11月13日(月)正午~12月11日(月)正午)を予定しております。

 詳細はこちら(第33回日本産業衛生学会全国協議会ホームページ)
https://convention.jtbcom.co.jp/sanei-kyogikai2023/

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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
  メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

   ・管理監督者教育への講師派遣
   ・若年労働者教育への講師派遣
   ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
   ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
   ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
    関する支援
    詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/mental

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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇

 当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
 取り組む事業場の方からの相談に応じています。
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu

*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
  ・京都大学医学部附属病院  毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
  ・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00) 
  ・京都市立病院       毎月第1金曜日(11:00~12:00)
  ・京都第二赤十字病院    随時
  ・京都第一赤十字病院    随時
  ・京都桂病院        随時
  ・京都医療センター     随時
  ・洛和会音羽病院      随時
  ・宇治徳洲会病院      随時
  ・京都山城総合医療センター 随時
  ・京都岡本記念病院     随時
  ・市立福知山市民病院    随時
  ・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時

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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/about
◆相談のご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/consultation
◆研修・セミナーのご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/training-new
◆図書・教材のご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/material
◆産業保健新着情報◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/archives/news
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/mailmagazine/back-number

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 TEL: 075-212-2600 FAX: 075-212-2700

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発 行 人 :松井 道宣  編 集 人 :小見 伸雄
編集協力 :産業保健相談員・メンタルヘルス対策促進員・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター  https://www.kyotos.johas.go.jp