バックナンバー

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京都産業保健総合支援センター メールマガジン265号 2023/8/1

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp
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       当センター主催 産業医研修会ついて

        8月~9月開催研修会  受付中

  *ホームページリニューアル!!
   申込完了メール(自動)を受信されたことにより受付完了となります。
 「kyotos.johas.go.jp」ドメインからのメールが受信できるよう
  設定のご確認をお願いたします。 

  
 *セミナー・研修の詳細・お申込み
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/training-new   
 *日本医師会の産業医情報(資格更新の特例措置、研修会等)
  → https://www.sangyo-doctors.gr.jp/

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◇ 京都産業保健総合支援センター ホームページ情報 ◇

1)「団体経由産業保健活動推進助成金」のご案内
2) 厚生労働省 働く人の今すぐ使える熱中症ガイド
3)【衛生管理者向け】令和5年度 かかりつけ医・産業医等うつ病対応力
  向上研修会のご案内

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◇ 肩こり・腰痛 あれこれ ◇
    産業保健相談員(産業医学)  高橋 真

 さて、平成28年の国民生活基礎調査では、それ以前からと同様に国民の有訴者率(身体のどこかに何らかの不具合やケガがある率)の男性1位は腰痛、2位は肩こり、女性はその1位と2位がひっくり返っただけ、という整形外科医にとっては肩身の狭い数字が並んでいます(ストレスもそれらの原因になり得ると言われていますが)。

 通常背骨を横から見ると、首(頚椎)は前へ、背中(胸椎)は後ろに、腰(腰椎)はまた前へと緩やかにカーブし、全体としてS字状になっています。このカーブのお陰で私たちは頭を頂点に持ってきて発達させ、上半身で効率良く支えることが出来るのですが、最近はほぼ毎日このカーブが無くなった、所謂「ストレートネック」や「ストレートバック」の方をお見受けします。人類が長年掛かって獲得した背骨の並びがそんなにすぐに変わるものでしょうか?皆さん、昨今のパソコン無しでは考えられない仕事内容で、腰を前へ屈めて背中を丸め、首を思いっきり前方へ突き出した姿勢で仕事やスマホをしておられませんか?長時間同じ態勢の後に肩を揉んだり、腰を叩いたり・伸ばしたりされることがあると思いますが、背骨を支える周辺の筋肉が凝り固まってしまい、この大事なS字状カーブが採れなくなってしまっているのです。

 では、どうしたら良いのでしょう?まずはこの不良姿勢を改善させる為、出来るだけ長時間同一姿勢を取らないように心掛けて下さい。ストレッチを上手に活用する、腰痛が強くなる前に予めコルセットを装着する、なども一つの手です。インターネットでは、「自主トレバンク」・「日本整形外科学会」・「日本臨床整形外科学会」などのホームページには各種の筋力訓練やストレッチが多数載っており容易に調べられます。自分に必要と思われるもの、やってみてそんなに痛くないものを選んで生活習慣の中に取り入れてみられたら如何でしょう。尤も「肩こり」などで検索してみると、枕や各種サプリメントのCMが山盛りです。身体の周辺から変えていくか、身体そのものや仕事の習慣(スタイル)から変えていくか、どうぞこの機会に是非取り組んでみて下さい。

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◇ 児童労働を一緒に考える ◇
    メンタルヘルス対策促進員  宮本 理惠子

毎日、一に仕事、二に仕事、三に炊事・洗濯・掃除、四に爆睡、五にショッピング(ご褒美)をひたすら繰り返す生活に、フゥーとため息ついている私。なんて、ありがたいことなんでしょう。

国際労働機関(ILO)の発表によると、児童労働をさせられているという子どもたちが、なんと1億6,000万人もいるというのです。

昔はアジア太平洋地域が一番多かった様ですが、現在は、サハラ以南のアフリカが半数を占めています。
要因は、気候変動や内紛等で、築き上げてきた経済基盤が失われ、難民や国内避難民になったり等、子どもたちが働かざる得ない悪循環が生まれているという、心痛む現状です。

*私たちが使っているコットン製品は、子どもたちが綿花を摘んでいる。
*取れた野菜を大きな籠にいれて頭の上に乗せて運んでいる子どもたち。
*カカオ畑で働く子どもたち。
*サッカーボールを縫ってる子どもたち(5歳から縫っている子どももいる)

*その他

この悪循環の背景には、地域の福祉・教育の未整備や、子どもの労働力を必要としてしまう経済ビジネスのあり方、そもそも親が“自分も働いていた”価値観などが関連している様です。

私に(私たちに)何が出来るのでしょう。
まずは、児童労働の子どもたちのことを知ることが大切ですね。
また、日本企業としては児童労働にかかわるビジネスのあり方を変えることも大切なんだと知りました。

森永製菓は、
「しあわせへのチョコレート」プロジェクト「1チョコ for 1スマイル」
の支援パートナーをされており、売上の一部はカカオ生産国の子どもの教育費支援にあてられています。
私は、チョコレート大好き!!
これからも子どもたちへの応援、子どもたちに感謝してチョコレートを買い続けます。

農園等で働くことなく、学校に行って勉強できるように、サッカーボールは蹴って遊べるように、児童労働のない世界を一緒に祈っていきましょう。

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◇ 龍安寺石庭 ◇
    副所長  小見 伸雄

 暑中お見舞い申し上げます。
 今回は、世界遺産である龍安寺石庭についての話しをさせていただきます。
 龍安寺は室町時代に創建されたお寺で、有名な石庭は禅が盛んだった当時の時代背景を色濃く残しています。
 是非一度、龍安寺に訪れた際は庭に立ち並ぶ石の数を数えてみて下さい。
 実は石の数は全部で15個なのですが、どの角度から眺めても必ず1個の石は他の石に隠れて見えないように造られています。
 なぜそのような配置にしたのか? 諸説あるようですが、有力な説に「七五三説」というものがあります。
 古来、中国では「15」という数字は「完全」を表す数字とされ、どの角度から眺めても必ず1個の石は隠れて見えないように作られている石庭は「不完全」な庭ということになります。
 また中国では「陽数字」は縁起のいい数字とされてきました。
 陽数字とは奇数の数字のことで、石庭にある15個の石は東から (五、二)、(三、二)、(三)と並べられています。このうち最初の「五・二」を足して「七」、次の「三・二」を足して「五」、最後はそのまま「三」と3つに分かれて置かれています。この陽数字が「七五三」となります。15は七五三を全て足した数で縁起のいい数の総数ということになります。
 そこから、龍安寺石庭は、足りないものを見つめ、今の自分が存在することを心から感謝することを忘れてはならないという想いが込められているとのことです。

 職場の労務管理についても同じことが言えるのではないでしょうか。
 仕事で悩んでいる者はいないか、健康被害の芽はないかなどと職場を見つめ、今日も無事に仕事を終えられたことに感謝する。その気持ちが、職場の安全衛生水準の向上となり、それは職場全体の士気の向上ともなり、ひいては業績全体の向上につながっていくものと思います。
 現在、我が国では「働き方改革」が叫ばれています。
「働き方改革」と言うと何か難しいことをつい考えがちですが、経営者も労働者も日々仕事ができることに感謝しつつ、より良い職場環境のため、常に「足りないもの」を見つける努力をして行くことが実現のための近道ではないでしょうか。
 そんなことを「龍安寺石庭」は教えてくれているように思います。

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      産業保健スタッフ研修会のご案内

『若年性認知症の方の就労継続支援共催:京都府』
  日時:第2回 令和5年8月 3日(木) 14:00~16:00
     第3回 令和5年9月 2日(土) 14:00~16:00
  場所:京都府医師会館 3階会議室
  講師:京都府医師会 認知症対策担当理事 西村 幸秀 氏
     京都府立医科大学大学院精神機能病学 助教 大矢希氏

『産業医活用セミナー』
  日時:令和5年8月4日(金) 14:00~15:30 Web(Zoom)
  講師:京都産業保健総合支援センター 相談員 坂田 晃一
  ※日医認定産業医の単位は付与されません。

『人生100年時代、中高年齢者のモチベーションアップのための支援』
  日時:令和5年8月22日(火) 14:00~16:00 Web(Zoom)
  講師:京都産業保健総合支援センター 相談員 加藤 ゆみ
  ※日医認定産業医の単位は付与されません。

『メンタルヘルス困難例への対応』
  日時:令和5年9月6日(水) 14:00~16:00  
  場所:アーバネックス御池ビル東館 2階会議室
  講師:京都産業保健総合支援センター 相談員 山下 恵子
  ※日医認定産業医の単位は付与されません。

『効果的な職場巡視と衛生管理者の活性化』
  日時:令和5年9月15日(金) 14:00~15:30 Web(Zoom)  
  講師:京都産業保健総合支援センター 相談員 桑村 明男
  ※日医認定産業医の単位は付与されません。

詳細・お申込: https://www.kyotos.johas.go.jp/training#training02

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     両立支援コーディネーター基礎研修を受講された皆様へ

  メールアドレス、ご所属先など登録情報の変更がございましたら
  以下のアドレス宛てにご連絡ください。

       労働者健康安全機構勤労者医療課 
       両立支援コーディネーター養成研修事務局
       E-mail: co-ryoritu@honbu.johas.go.jp

 *令和5年度の「両立支援コーディネーター基礎研修」につきましては、
  引き続きオンライン形式で開催します。
  第1回から第3回の日程を公表しています↓↓↓
  https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx

(第2回・第3回の募集期間は本日8月1日17時までです)

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◇ メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
  メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、お手伝いいたします。

   ・管理監督者教育への講師派遣
   ・若年労働者教育への講師派遣
   ・「こころの健康づくり計画」策定に関する支援
   ・「職場復帰支援プログラム」作成に関する支援
   ・ストレスチェック制度の導入や実施後の職場環境改善等に
    関する支援
    詳 細→ https://www.kyotos.johas.go.jp/mental

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◇ 治療と仕事の両立支援サービスについて(無料)◇

 当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
 取り組む事業場の方からの相談に応じています。
  → https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu</p>

*出張相談窓口を開設しております。【要予約】
  ・京都大学医学部附属病院  毎月第3水曜日( 9:30~12:30)
  ・京都府立医科大学附属病院 毎月第2木曜日(10:00~12:00) 
  ・京都市立病院       毎月第1金曜日(11:00~12:00)
  ・京都第二赤十字病院    随時
  ・京都第一赤十字病院    随時
  ・京都桂病院        随時
  ・京都医療センター     随時
  ・洛和会音羽病院      随時
  ・宇治徳洲会病院      随時
  ・京都山城総合医療センター 随時
  ・京都岡本記念病院     随時
  ・市立福知山市民病院    随時
  ・京都府立医科大学附属病院 北部医療センター 随時

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◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/about
◆相談のご案内◆
 https://www.kyotos.johas.go.jp/consultation
◆研修・セミナーのご案内◆
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◆図書・教材のご案内◆
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発 行 人 :松井 道宣  編 集 人 :小見 伸雄
編集協力 :産業保健相談員・メンタルヘルス対策促進員・両立支援促進員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター  https://www.kyotos.johas.go.jp