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京都産業保健総合支援センター メールマガジン 191号 2017/7/3

        発行:京都産業保健総合支援センター 所長 松井 道宣
        ホームページ:https://www.kyotos.johas.go.jp

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京都産業保健総合支援センター ホームページ情報
 
1)厚生労働省 建築物等から除去した石綿含有廃棄物の包装等の徹底につ
 いて                       〈2017.6.14〉

2)平成28年の職場における熱中症による死傷災害の発生状況
                           〈2017.6.8〉
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◇ 就任のご挨拶 ◇
    所長 松井道宣
 
 このたび七月一日をもって、独立行政法人労働者健康安全機構京都産業
保健総合支援センター所長に就任いたしました。
 つきましては、微力ではございますが、京都産業保健総合支援センター
の事業の一層の発展のため精励いたす所存でございますので、前任者同様
格別の御指導と御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 
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◇ からだの感じと感情 ◇
    カウンセリング相談員  辰巳 朋子

 冷たい飲み物がのどを通りすぎ、胸の中にふわっと広がる感覚が、心地
良い季節になりました。今回は、からだの中のこの「身体感覚」と「感
情」のお話をご紹介して、自分の感情をうまくコントロールできたらな、
と思い惑うひと時に、一服の風を送ることが出来ればと思います。
 そもそも、自分が喜んでいる時、それをあなたはどのようにして知りま
すか?。怒っている時はいかがでしょうか。たいていの方は考えを思いめ
ぐらして、あの人が何々したからだとか、あんなことを言われたからだと
いうように原因を探ります。

 ところが、今ここでの自分の身体の中に注意を向けることが出来るよう
になると、「胸がふくらむような」とか「胃がきゅっと縮まるような」と
か、まさに「はらわたが煮えくりかえる」などという表現がなされるよう
になります。私たちが使っている日本語には、感情を示す身体表現がたく
さんありますね。からだの感覚のすぐ隣に、感情・気持ちがあるのです。

 お気づきでしょうか。ここで言っているからだの感覚というのは、視覚
や聴覚、味や匂い、触った感じなどの、私達が外側の世界からの情報を取
り入れている感覚器官だけではありません。筋肉や関節、内臓など、から
だの内側からも、多くの多彩な感覚を、私達は受け取っているのです。

 よかったら、ちょっとご自分にたずねてみてください。この瞬間、自分
はどんなふうに、いま生きている状況を感じているのだろうかと・・・。
自分の内側に注意を向けます・・・息と共に、体が膨らんだりしぼんだり
しているのがわかりますか・・・手のひらで、自分の身体にふれていると
あったかくなってきませんか・・・歯をくいしばった名残が頬に残ってい
たりしませんか・・・言いかけて飲み込んだ固まりが胸に残って・・・。

 そして、感じられた身体からの合図は、いま自分がどんなことを感じて
いるかだけではなく、これから何をしたらいいのかとか、何がたりないの
か等ということまでも、教えてくれると言われています。マインドフルネ
スやフォーカシングなど、体の感覚に注目する技法が、心理療法の中で培
われています。

 みなさま、カウンセラーと話してみませんか。

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◇ 不祥事と人間の心 ◇
           メンタルヘルス対策促進員  伊達 義範

 「コンプライアンス」という言葉が一般化した現代でも、職業人の非違
行為が多く見られます。
 法令はもちろん、就業規則や社内規定には、従う必要があります。組織
の内外を問わず、罪を犯してはなりません。まともな組織であれば、徹底
されているはずです。
 また、このような行為が露見すれば、本人はもちろん、上司や組織の責
任が問われることもあります。報道されること等で、組織の信頼も揺らぎ
ます。事後処理も大変でしょう。
 こんなことは、通常人であれば、理解できているはずのことです。
 にもかかわらず、どうして、非違行為が相次ぐのでしょうか?
 報道等を見る限り、「行為の内容」や「責任の所在」、「謝罪」、「行
為者の処分」「賠償」等、事柄に関する言及が多いように思われます。こ
れに対し、「行為者が、どのような心境で、なぜ実行したか」に光を当て
ることは、少ないように感じられます。
 人が「いけないとわかっているけど、やってしまう」のが、現代の非違
行為の特徴です。行為者の心中がどうなのか、もっと考えたほうが、再発
防止や予防に役立つと思います。
 ときどき、ストレスからやってしまった。という報道等に接します。
 それに対しあの人はストレスに負けた、弱い人間。それより綱紀粛正、
事態の収拾。という方向に、組織が動いていないでしょうか?
 ご存知とは思いますが、労働安全衛生法の目的は「労働者の安全と健康
の確保」「快適な職場環境の形成」です(同法第一条)。
 一促進員として、「非違行為を行う人の職場等に、ハラスメント、仕事
の質や量の不適合、低劣な労働条件、人間関係の悪化等、過剰なストレス
を生む要因があるのではないか?心身の健康や快適な職場環境が確保され
ていないのではないか?」という疑念を持っています。
 関係者の厳正な処分や、綱紀粛正は、もちろん必要です。しかし、それ
で非違行為がなくなるでしょうか。読者の皆様、「人間の心や職場環境の
ありかた」にも目を向けて頂けませんでしょうか。

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◇治療と職業生活の両立支援サービスについて(無料)◇
  当センターでは、治療を受けながら仕事を続けたい方、両立支援に
  取り組む事業場の方からの相談に応じています。↓↓↓

   https://www.kyotos.johas.go.jp/ryoritsu

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◇メンタルヘルス対策支援サービスについて(無料)◇
  メンタルヘルス対策促進員が事業場に赴き、職場のメンタルヘルス
  対策をお手伝いいたします。↓↓↓

   https://www.kyotos.johas.go.jp/mental

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◇労災疾病等医学研究普及サイトのご案内◇
   当機構では産業構造職場環境等の変化に伴い勤労者の新たな健康
  問題として社会問題化している疾病についてモデル医療やモデル予防
  法の研究・開発、普及に取り組んでおります。
  詳細は下記をご覧ください。

 ※労災疾病等医学研究普及サイト URL
   http://www.research.johas.go.jp/index.html
   

  ①「メンタルヘルス」について
  メンタルヘルスとストレス管理に関する利用者の気づきとセルフコン
  トロールを促進することを目的に開発した「勤労者メンタルヘルスチ
  ェックシステム(MENTAL-ROSAI)」について無料モニターを募集
  しております。
   詳細はこちら↓↓↓
   http://www.research.johas.go.jp/22_mental/thema01_index.html

   モニターはこちら↓↓↓

   https://www.yokohamah.johas.go.jp/medical/mhc/Mental-Rosai.html

  ②「じん肺の労災補償」について 
  じん肺診断技術研修における木村清延医師の講義「じん肺の労災補 
  償」の動画についてご紹介します。
   詳細はこちら↓↓↓
   http://www.research.johas.go.jp/jinpai2015/movie.html

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◇ストレスチェック制度について◇
  *「こころの耳」に「ストレスチェック制度」についてまとめられて
   います。↓↓↓
    http://kokoro.mhlw.go.jp/etc/kaiseianeihou.html 

  *ストレスチェック制度サポートダイヤル
    電話番号  全国統一ナビダイヤル 0570-031050
    開設時間  平日 10時~17時(※祝日、年末年始を除く)

  *「ストレスチェック」実施促進のための助成金について
          (対象:従業員数50人未満の事業場)
    申請期間:4月15日から翌年度6月30日
    詳細は↓↓↓

https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/stresscheck/tabid/1005/Default.aspx

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◆産業保健に関する各種研修会のお知らせ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/training

 ※7月~9月研修会を掲載しております。奮ってご参加下さい。
 ※当センターが実施する「産業医研修会」について、付与できる単位は
  「生涯研修」のみとなります。
  「基礎研修」を受講される方は、京都府医師会主催の研修会をご覧
  ください。
    http://www.kyoto.med.or.jp/member/sports/index.html
◆京都産業保健総合支援センターホームページ◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp
◆京都産業保健総合支援センターご利用案内◆
◆図書・教材のご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/material
◆産業保健新着情報◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/archives/news
◆メンタルヘルス対策支援サービスのご案内◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mental
◆メールマガジン(バックナンバー)◆
    https://www.kyotos.johas.go.jp/mailmagazine/back-number
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  ○MAIL:info@kyotos.johas.go.jp 
  ○TEL:075-212-2600 FAX : 075-212-2700
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発 行 人 : 松井 道宣
編 集 人 : 為井 克昌 
編集協力 :京都産業保健総合支援センター 産業保健相談員
発行/配信:京都産業保健総合支援センター https://www.kyotos.johas.go.jp